ネガティブなトピックが目立ったまま幕を閉じた昨シーズンの新潟アルビレックスBB。その影響か、オフの戦力補強も出遅れた感は否めず、スタッフも含めた相次ぐ退団者の発表ばかりが先行し、なかなか発表されない選手契約情報にブースターはやきもきした。

 その風向きが少しずつ変わり始めたきっかけは、平岡富士貴ヘッドコーチの再登板。現役時代にクラブ創設メンバーに名を連ねた平岡HCはBリーグ初年度から5シーズンにわたってB2群馬クレインサンダーズを率い、昨季シーズンは圧倒的な成績でB2制覇とB1昇格に導いた。現役時代からの盟友でもある藤原隆充アシスタントコーチらを引き連れて古巣の窮状打開に乗り出したことは、ブースターに大きな期待を抱かせた。

 五十嵐圭を筆頭に主力の多くが移籍の道を選んだが、新潟出身の選手4人が残留。そこに遠藤善や木村圭吾といった将来性のある若手が加わり、岡本飛竜や綿貫瞬という経験値のあるガードの獲得にも成功。ロスコ・アレンや新加入のジェフ・エアーズという外国籍選手も含め、年齢やポジションのバランスもある程度整った。平岡HCとしては、特にオフェンス面でハーフコート・オールコート双方の戦略を組み立てやすくなったはずだ。

予想スターターは岡本、納見悠仁、コービー・パラス、アレン、エアーズ。納見が持ち前のシュート力を発揮すると、相手にとっては守りにくい布陣になるだろう。経験豊富な佐藤公威や池田雄一、綿貫がベンチに控える点も強みになるはずだ。課題となるディフェンス面でどのようなシステムを構築するか、平岡HCの手腕に期待がかかる。シーズンを通して攻守の完成度を高め、少しずつでも結果に結びつけて明るい未来を予感させるシーズンにしたい。

◆■KEY PLAYER/SF #6 コービー・パラス

今夏最後に獲得が発表されたパラスは現役フィリピン代表であり、まだ24歳と成長の余地も十分。今シーズンBリーグに数多く加わったアジア枠選手のなかでもトップクラスのポテンシャルを持つビッグネームとして、チーム状況を一気に好転させる可能性を秘めるキーマンだ。

文=吉川哲彦