9月21日、日本バスケットボール協会(JBA)は、男子日本代表チームの新ヘッドコーチに、トム・ホーバス氏(前バスケットボール女子日本代表チームHC)が就任したことを発表した。

 翌22日に記者会見に応じたホーバスHCは、オリンピック後には複数のオファーをもらったが、男子日本代表を率いることに魅力を感じたという。「こういうチャレンジは本当に好きです。オリンピックが終わって、少し考えてこの道がいいかなと決断しました。男子のHCになってショックを受けた人もいるかもしれないけど、女子も男子も熱く応援してください!」

 男子代表を率いるにあたり、「私のコーチングスタイルは変わりません」と話すホーバスHCは「女子日本代表のHCに就任したときは金メダルを目標と決めました。当時は日本の女子選手たちと他の国についても理解していたので、このバスケットをすれば金メダルもあるんじゃないかなと考えました」と2017年の女子代表HCへの就任時について明かした。

 一方、男子代表の目標はパリオリンピック出場としつつも「今回は男子の選手とこれからリレーションシップ(関係)を作っていくので、そこの違いは大きいです。選手たちの気持ち、努力のレベル、どこまで信じる気持ちがあるのか、そこをこれから勉強したい。他の国についてもいろいろ勉強して、そこから細かい目標を作ります」と語り、まずは選手たちとの信頼関係の構築が重要だと示した。

 さらに「東京オリンピックの経験で一番大きいのは、選手たちが僕のことを信じて尊敬してくれたこと。逆に私は選手たちを信じて尊敬した。そこは大きいです」とコメントし、信頼関係の構築後は男子にも女子同様に厳しいコーチングスタイルで臨むと語った。

「選手との関係があったから厳しいコーチングをしました。今回も男子と練習して、リレーションシップを作って、そこからアジャストします。私は厳しいかもしれないが、選手のために、チームのためにこういうスタイルをやります」

◆新生・男子日本代表が目指すスタイル

 今後の男子日本代表が目指すプレースタイルについては「チームスタイル、プレースタイルは女子と変わらず、日本の得意なことを使いたいです。ファストブレイクとスペーシング、3ポイントシュートやスピード、細かいことをやって、いいパスをして、よくカッティングして、頭を使って、そこにデータも取り入れてやっていきます」と語り、上手く構築できればチームとしてレベルアップができると、自信をのぞかせた。

 ホーバスHCが尊敬できる友人と語ったフリオ・ラマス前HCは、チームのサイズアップを目指し、メンバー選考などを行ってきた。「女子のときも最初にサイズアップをしました。難しいことです」と話しつつも、ホーバスHCは「ポイントガードのポジションにはプレイメーカーが必要です。だからサイズはあまり関係ない。2番ポジションももちろん大きい選手がいいんですけど、私のシステムにはシュートが必要です。林(咲希)選手もあまり大きくはないけど、シュートが入るから、そこが大きいです」とコメント。

 また、早さを活かし、アグレッシブにプレッシャーをかけるスタイルを作りたいと語るホーバスHCは、3ポイントシュートをより効果的に多用したいと明言。加えて、ドライブからのキックアウトや、ファウルをもらってフリースローをもらう機会も増やすべく、ペイントアタックも重要だと語り、サイズがない選手でも役割や能力次第では、代表入りのチャンスが多分にあるようだ。

 男子代表は女子よりも合宿や準備期間が短いことが不安視されているが「代表チームを作るとき、一番時間がかかるのはディフェンスです。全員が違うチームから来ているから、ディフェンスのルールがみんな違う。オフェンスはルールもあるけど分かりやすいと思う。なのでまずはチームディフェンスから始めます」と話し、チームとしての優先事項を明確にした。

 アメリカにいる家族と再び離れての日本での生活となることについては、これまで同様に問題ないと語るホーバスHC。現在は日本のライバルとなる各国やBリーグなど、日本の選手についても勉強中だという。

「Bリーグには、いいシューターもいる、いいポイントガードもいる、若いビックマンもいて、面白いバスケットができるかなと思います。渡邊雄太と八村塁もこのバスケットスタイルがピッタリかなと。ここから楽しみです。ぜひ皆さん応援してください。僕も100パーセント頑張ります。よろしくお願いします!」