1990年代後半から2000年代後半にかけて、NBAで一世を風靡したアレン・アイバーソン(元フィラデルフィア・セブンティシクサーズほか)は、世界中で人気を博したスーパースター。

 公称183センチ74キロの小兵はボールを持った時のスピードやクイックネスが尋常ではなく、その素早い動きから相手ディフェンダーを翻弄し、レイアップやジャンパーで得点を量産。

 96年のドラフト全体1位でシクサーズから指名された男は、新人王を皮切りに得点王4度、スティール王3度を手にしたほか、01年にはシーズンMVP、01年と05年にはオールスターMVPを獲得した。

 NBAキャリア計14シーズンでオールスター選出11度、オールNBAチーム選出7度を誇り、レギュラーシーズンでキャリア平均26.7得点(NBA歴代7位)、プレーオフで同29.7得点(NBA歴代2位)という実績を残し、16年にバスケットボール殿堂入りを果たした。

 NBAから離れて10年以上が経過した今でも、SNSでは連日のように写真やハイライトプレーが飛び交っており、アイバーソンは依然として世界中のバスケットボールファンから絶大な支持を集めていることが分かる。

 先日、そのアイバーソンが『Bleacher Report』のテイラー・ルックスとのインタビューに登場し、キャリア最初と最後の約12シーズンをプレーしてきたシクサーズへの思いをこのように明かしていた。

「俺は生涯シクサーだ。俺にはシクサーとしての血が流れている。俺があの組織を助けたいというのは皆が知っている。引退して、11年か? どうしてあのチームの一員になっていないのか、俺には分からないね」。

 今季で創設73シーズン目を迎えたシクサーズは、昨季までにプレーオフへ51度進出し、そのうち3度もNBAチャンピオンに輝いた名門。アイバーソンは平均2.3スティール、3ポイント試投数(2864本)と成功数(885本)でフランチャイズ史上1位を保持しており、通算1万9931得点と平均27.6得点でそれぞれ2位というすばらしい実績を残している。

 背番号3はもちろん永久欠番で、「アイバーソンと言えばシクサーズ」というイメージもあるだけに、この男がフィラデルフィアへフロントとして帰還すれば大きな盛り上がりを見せるだろう。

「もしそうなれば(コンサルタントとして戻れたら)、俺は世界で一番の幸せ者になれるな。カネは関係ない。俺はただ、シクサーとして助けたいだけなんだ。俺は今でも皆のことが大好きだ。そのことは誤解しないでほしいね。あのチームへの愛はどこにも行ったりしない。でも(一員になれないのは)どこか理解に苦しむね」とアイバーソンは話していた。

 昨季シクサーズはイースタン・カンファレンス1位の49勝23敗をマークし、アイバーソンを中心とした布陣でNBAファイナルまで勝ち抜いた00−01シーズン以来の好戦績を残した。

 だがカンファレンス・セミファイナル第7戦を落として敗退し、今季はベン・シモンズ不在の中で戦っていくこととなる。46歳となったアイバーソンが現役として復帰することは考えられないが、フロントの一員としてシクサーズに復帰すれば、爆発的なエナジーをもたらすことができるかもしれない。

【動画】アイバーソンが魅せたシクサーズ時代のトップ10プレー!