フィラデルフィア・シクサーズは、大きな亀裂の入ったベン・シモンズとの関係修復に尽力している。
 
 球団は“全力サポート”の姿勢を示しているものの、当の本人サイドはシクサーズのアプローチに疑問を抱いている様子。特に、シモンズ復帰の鍵となるメンタルヘルスの問題については、むしろそのお世話により悪化傾向にあると指摘している。

 クラッチスポーツのCEOであり、シモンズの代理人を務めるリッチ・ポールは、同問題に対して、シクサーズの行動を非難した。

「罰金、ターゲティング、ネガティブな発言がこの問題を悪影響を与えていると確信しています。球団はベンを手助けしたいのか、それとも嘘つきに仕立て上げたいのか。一体、どちらなのでしょうか」

 だが、シクサーズの関係者は『The Athletic』に対して、球団がシモンズ復帰を強制したり、彼が嘘をついていると非難することは「絶対にありえない」とコメント。しかしながら、チームの意向としては、メンタルヘルスの専門家や彼自身からプレーに支障をきたすような情報が得られない限り、契約選手としてチーム活動に参加するべきだという考えを示している。

◆シモンズ側の態度が軟化、チームミーティングに参加したが…

 当初、シモンズはシクサーズと決別する意思表示をしていた。しかし、最近は少し状況が改善したのか、2016年のドラフト1位は準備が整い次第、フロアに戻りたいことをチーム関係者に明かしている。事実、『The Athletic』によれば、シモンズは個人のトレーニングや日々のフィジカルケアのほか、チームのシュートアラウンドやミーティングに参加しているという。

 その姿勢は、代理人のポールからも感じられる。

「現状、我々はベンの助けを借りて、経済的なことよりも精神面での充実を優先しなければなりません。エージェントとして契約上の義務は理解しており、このビジネスでは私自身に責任があります」

「もはや、これはトレードの問題ではなく、ベンが精神面での強さを取り戻し、フロアに戻れるような環境を見つけるためのものです。私は、彼にフロアで大好きなゲームに参加してほしいと願っています。シクサーズのジャージを着ていようが、他球団であろうが、それは私が決めることではなく、私はベンにプレーを再開できる状態でいてほしいのです。我々は協力して、彼をフロアに戻したいと思っています」

 シクサーズの関係者は、ポールがベン復帰に対してオープンであることを喜んでいる模様。一方のポールもシクサーズのフロントを尊重しており、ジョシュ・ハリスとデイビッド・ブリッツァーの仕事を賞賛している。

 それでも、復帰に関しては時期尚早というのが、ポールの考えだ。

「彼はまだそのレベルにいません。一度しか会ったことのない医師がなぜ、『ベンは精神的にプレーする準備ができている』と言えるのでしょうか」

「もし、ベンが精神面でプレーする準備ができていないことを示すのであれば、彼を受け入れましょう。我々はそこからエゴを取り除き、彼をサポートしなければなりません。私たち全員が、責任を負うべきなのではないでしょうか」

 修復不可能と思われていたシモンズとシクサーズ。しかし、最近はトレードの噂もややほとぼりが冷め、関係は良化に向かっていることが伺える。果たして、シモンズは今シーズン、ウェルズ・ファーゴ・センターに帰ってくるのだろうか。  

 文=Meiji

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