今季3シーズンぶりのNBAファイナル進出を飾ったゴールデンステイト・ウォリアーズで、ヴォーカルリーダー兼ディフェンシブ・アンカーを務めるドレイモンド・グリーンはこのチームに不可欠な選手だ。

 2016−17シーズンに最優秀守備選手賞(DPOY)に輝いた男は、今季途中にふくらはぎの張りと腰の椎間板を痛めて戦線離脱するまで、DPOYの本命と評されてきたものの、計36試合を欠場したことで候補から脱落。

 それでも、グリーンは5月21日(現地時間20日、日付は以下同)に発表されたオールディフェンシブチームでセカンドチーム入りを果たした。だが6月1日にメディアからこの称号は称賛か軽視かと聞かれると、こう切り返していた。

「俺からすれば軽視だ。ファーストチームの連中を見たとき、この5人が俺よりも良いディフェンシブなシーズンを送ったとは全く思わないね。それに(オールディフェンシブチームの投票では)どれだけ試合に出場したかは必須条件じゃないんだ」。

 今季のファーストチームはマーカス・スマート(ボストン・セルティックス)、ミケル・ブリッジズ(フェニックス・サンズ)、ルディ・ゴベア(ユタ・ジャズ)、ヤニス・アデトクンボ(ミルウォーキー・バックス)、ジャレン・ジャクソンJr.(メンフィス・グリズリーズ)の5人。

 グリーンはファーストチームから落選したことを知って「少し驚いた」と明かすほど、ファーストチーム入りすることに自信を持っていたのだろう。それでも「(キャリア)10年間でオールディフェンシブチームに7度。それは悪くないな」とも話していた。

 もしかすると、この発言は3日から幕を開けるセルティックスとのNBAファイナルに向けた“先制口撃”だったのかもしれない。というのも、セルティックスには今季DPOYに輝き、オールディフェンシブファーストチーム入りしたスマートがいるからだ。

 スマート(190センチ99キロ)はガードながらパワーがあり、ゲームの行方を読む能力、5つのポジション全てにスイッチしてガード可能なディフェンス力、高いバスケットボールIQと万能性が備わっていることから、最近になってウォリアーズのスティーブ・カーHC(ヘッドコーチ)は「ドレイモンドのガード版」と評していた。

 これにはグリーン自身も共通点があることを認めている。

「確かにそうだ。彼はあのチームのエモーショナル・リーダーで、ある意味ディフェンスにおけるアンカーでもある。(セルティックスは)ロバート・ウィリアムズ三世、アル・ホーフォードが実質アンカーでもある。だがマーカス・スマートが本物のリーダーなんだ。で、オフェンスではチーム全員を絡めてセットもしている。だから間違いなく(俺と)いくつか似ているところがある」。

 そしてグリーンはレギュラーシーズンでリーグベストのディフェンシブ・レーティング(106.2)を残し、シーズン途中から調子を上げてイースタン・カンファレンスを制したセルティックスを称えていた。

「この数か月間、俺たちは観ているんだが、彼らのディフェンスは本当にものすごいことになっている。それに彼らにはいいオフェンスがあり、それがさらに重要になってきている。ジェイレン・ブラウンは実にすばらしい選手であり、ジェイソン・テイタムもそのうちの1人だ」。

 もっとも、ウォリアーズはセルティックスに次いでレギュラーシーズンでリーグ2位のディフェンシブ・レーティング(106.6)を残しており、ファイナルでもそう簡単にテイタムやブラウンが点を積み重ねることを許したりはしないはず。

 セルティックスのテイタム、ブラウンの爆発力は要注意だが、それはウォリアーズも同じこと。特にステフィン・カリー、クレイ・トンプソン、ジョーダン・プールのアウトサイドショットが面白いように決まれば、軽々と30得点をたたき出すだけに、シリーズ初戦で両チームがどんな対策を練ってくるかも気になるところ。

 そしてグリーン、スマートという両チームにおける屋台骨でディフェンシブ・アンカーを務めるDPOY経験者がコート内外で繰り広げる仕事ぶりにも注目していきたい。

【動画】今プレーオフを含めたグリーンのハイライトプレー集!