2021−22シーズンの各種個人タイトルが発表されたが、オールNBAの構成からはリーグの“世代交代”が如実に感じられた。

 ファーストチームに選出されたのは、ルカ・ドンチッチ(ダラス・マーベリックス)、デビン・ブッカー(フェニックス・サンズ)、ジェイソン・テイタム(ボストン・セルティックス)、ヤニス・アデトクンボ(ミルウォーキー・バックス)、ニコラ・ヨキッチ(デンバー・ナゲッツ)の5名。平均年齢は25.2歳で、ステフィン・カリー(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)やケビン・デュラント(ブルックリン・ネッツ)が名を連ねるセカンドチームと比較すると、4.6歳も若い選手構成となった。

 さて、“米国版5ちゃんねる”として知られる掲示板サイト『reddit』は、NBAと契約を結び、選手とファンがコミュニケーションする場を設けるほか、ファン同士も頻繁にNBA関連の意見交換を行っているプラットフォームだ。その中で「今シーズン1分もプレーしていないラインアップ」という名のスレッドが立ち上がり、今シーズン出場のない選手のみで構成された“オールNBA全休チーム”について、様々な見解が飛び交っている。

 アカウント名「Haveyoureaditb4」が選出した全休ファーストチームは、以下の5選手だ。

PG:ジョン・ウォール(ヒューストン・ロケッツ)

SG:ジャマール・マレー(デンバー・ナゲッツ)
SF:カワイ・レナード(ロサンゼルス・クリッパーズ)
PF:ザイオン・ウィリアムソン(ニューオーリンズ・ペリカンズ)
C:ベン・シモンズ(ブルックリン・ネッツ)

 シモンズのセンター起用については目をつぶるとして、選手個人のクオリティに目を向ければ、オールNBAに匹敵するラインアップではないだろうか。

 現在は“給料泥棒”のレッテルを貼られているウォールだが、そのスキルセットはリーグのエリートガードにも引けを取らない。キャリア平均19.1得点9.1アシストはほぼダブルダブルで、一定の得点を稼ぎながらチームメートを生かせるウォールは、対戦相手に悩みの種を植え付ける。

 また、マレーもNBAを代表するスコアラーとしてカムバックが待望されている才能の1人だ。とりわけ、2年前のプレーオフにおける驚異的なパフォーマンスは未だ色濃く脳裏に焼きついており、ゾーンに入った彼を止める術は現状のシステムには存在しない。

 また、レナードとシモンズは、オフェンスでの影響力もさることながら、ディフェンスでの功績も言及されることの多い選手たちだ。前者は2度の最優秀守備選手賞、後者は2度のオールディフェンシブ・ファーストチーム選出の実績があり、その防御力はお墨付き。そのうえ両選手はともに、1シーズンの2ポイント成功率が50パーセントを下回ったことがキャリアで一度もなく、攻防において汚点のないオールラウンダーと言える。

 そして、未完の大器であるザイオンも、完全体への覚醒に大きな期待が寄せられている。3シーズンを通してプレーした試合は、わずか85試合。コンディションやウエイトなど、強靭な肉体について回るフィジカルコントロールが諸刃の剣となっているのは紛れもない事実だが、デビューから2シーズンのキャリア平均25.7得点は、レブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)やマイケル・ジョーダン(元シカゴ・ブルズほか)にも負けじと劣らない記録だ。

 今年はCJ・マッカラムの加入が追い風となって、チームは4年ぶりにプレーオフ進出の切符を勝ち取った。盟友のモンティ・ウィリアムズが“努力の天才”と称するウィリー・グリーンは、最後のピースが揃う来シーズンの開幕を待望しているに違いない。

 もし仮に彼らが今シーズンプレーしていたとしたら、リーグはより興奮に満ち溢れていたことだろう。来シーズンは年間を通して、オールNBA全休チーム一同のパフォーマンスが堪能できることを切に願う。

 文=Meiji