2019年7月に成立した4チーム間の大型トレードによって、マイアミ・ヒートはフィラデルフィア・セブンティシクサーズからジミー・バトラーを獲得した。

 攻防兼備の闘将を手にしたことで、ヒートは19−20シーズンにイースタン・カンファレンスを制してNBAファイナルへ進出。ロサンゼルス・レイカーズの前に2勝4敗で敗れたものの、14年以来の頂上決戦返り咲きによって見事な快進撃を見せた。

 昨季こそミルウォーキー・バックスの前に4戦全敗となり、プレーオフ1回戦敗退に終わったとはいえ、今季はイースト1位の53勝29敗でレギュラーシーズンをフィニッシュ。

 プレーオフではファーストラウンドでアトランタ・ホークスを4勝1敗で退けると、カンファレンス・セミファイナルではフィラデルフィア・セブンティシクサーズを4勝2敗で撃破。ボストン・セルティックスとのカンファレンス・ファイナルでは2勝3敗と王手をかけられるも、第6戦でバトラーが47得点に9リバウンド8アシスト4スティールの大暴れで逆王手。

 NBAファイナルへの切符をかけた第7戦でも、バトラーは35得点に9リバウンドの大暴れでヒートをけん引したが、あと一歩及ばずに惜敗。3年ぶりのファイナル進出を飾ることができなかった。

 今季のファイナルはゴールデンステイト・ウォリアーズがセルティックスを4勝2敗で下し、球団史上7度目の王座を獲得。イースト決勝から約3週間が経過したものの、バトラーは6月21日(現地時間20日)に『Front Office Sports』へ掲載されたインタビューの中で、こう語っていた。

「いやぁ、正直な話、俺はまだバスケットボールに関する話をする準備が整っていない。まだ未練があるから、話せないんだ。今、君は感情のドアを開けてしまった」。

 イースト決勝第7戦。残り30秒を切って2点ビハインドの場面で、マーカス・スマートが落としたショットのリバウンドを奪ったバトラーは、そのままフロントコートへボールを運び、右エルボーから逆転をかけて3ポイントを放つもミス。

 その後ジェイレン・ブラウンがこぼれ球を奪い、ボールを受け取ってファウルを受けたスマートがフリースロー2本を確実に沈めてセルティックスの勝利を確定させた。

 両チームの差はほんの少しであり、バトラーの3ポイント、あるいはほかの選手たちが繰り出したショットがあと数本でも決まっていれば、ヒートがセルティックスを下してウォリアーズと頂上決戦を演じていたかもしれない。

 そのため、バトラーはインタビューでバスケットボールに関する話はせずに、自身が展開する『Big Face』のコーヒーやアイスクリームといったビジネス面について語っていた。

 この悔しさを晴らすためには、オフシーズンにハードなワークアウトを課して身体を鍛え上げて自身のゲームに新たな武器を加えるだけでなく、来季以降にこの経験を糧にリベンジすることが最大の特効薬となる。

 来月にはフリーエージェント(FA)戦線、サマーリーグが始まり、9月下旬には来季のトレーニングキャンプがスタートすることとなる。バトラーにはリフレッシュしたうえで、来季に向けて再びバスケットボールへ取り組んでほしいところだ。