人々を熱狂させるスポーツは、地球最大規模のエンターテイメントだ。そのため、球団のオーナーシップを所有するには天文学的な資金を必要とする。

 例えば、2021年に経済誌『Forbes』が発表した情報によると、世界で最も球団価値の高いNFLのダラス・カウボーイズを買収するには、57億ドル(約7750億円)もの資金を用意しなければならない。

 スポーツ球団のオーナーリストには言うまでもなく、ばく大な資金力を有した資産家たちがずらりと名を連ねている。『Bleacher Report』はそんな球団オーナーたちにスポットをライトを当て、プロスポーツ産業で最も豊かなオーナーをランキング形式で紹介している。

 サッカー、フットボール、野球など数々の競技があるなかで見事1位に輝いたのは、ロサンゼルス・クリッパーズのオーナーを務めるスティーブ・バルマーだ。マイクロソフト社の元CEOは、2014年に同職を退任し、それから程なくしてクリッパーズを20億ドル(約2720億円)で購入した。

 2008年にはシアトル・スーパーソニックス、2013年にはサクラメント・キングスを買収しようと試みた経緯があるほどバルマーは大のNBA好きであり、オーナーであるにもかかわらずホームコートでトランポリンダンクを披露したり、コートサイドで感情を爆発させたりと、名物オーナーとしてファンからの支持も厚い。

 もちろん、経営手腕については言うまでもなく、新スタジアムを建設するために『ザ・フォーラム』(ロサンゼルスの屋内競技場)を買収し、最近ではロサンゼルスのコート350箇所の改修を支援するなど、チーム内外の有益な資産には支出を惜しまない。そんなバルマーの純資産は、914億ドル(約12兆4400億円)。これはプロスポーツチームオーナーとしては最高額、そして世界でも第9位に入る。

◆キャバリアーズのオーナーが第4位にランクイン

 また、トップ8にはNBAからもう1名、クリーブランド・キャバリアーズのダン・ギルバートが第4位にランクインしている。2005年に球団の過半数の所有権を得たギルバートは、アメリカ最大級の住宅ローン融資会社「クイックン・ローンズ」の創業者として財を成したが、NBA好きの間ではレブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)がマイアミ・ヒートに移籍した際、同選手に対して「自己陶酔的であり、臆病な裏切りである」と厳しく糾弾し、リーグから10万ドル(約1350万円)の罰金を受けたエピソードで広く知られている。

 しかし、レブロンが球団に復帰し、カイリー・アービング(ブルックリン・ネッツ)を擁した黄金期にはNBA制覇を経験。また、スター選手が抜けた直後の再建期も3シーズンで脱出するなど、オーナーとしての評判は高い。そんなギルバートの純資産は、220億ドル(2兆9950億円)で、世界のビリオネアリストの71位にランクインしている。

 なお、NBAで最もリッチなニューヨーク・ニックスの球団価値が50億ドル(約6810億円)であるのに対して、球団オーナーを務めるジェームズ・ドーランの純資産は20億ドル(約2720億円)。この理由は、ジェームズは「ケーブルビジョン」の創業者である父、チャールズ・ドーランからオーナーシップを受け継いだからだ。

 また、同ランキングには日本人として唯一、福岡ソフトバンクホークスを所有する「ソフトバンクグループ」の社長、孫正義が純資産213億ドル(約2兆8990億円)で第6位に名を連ねている。

 文=Meiji