8月30日(現地時間29日)。RJ・バレットがニューヨーク・ニックスと4年で総額1億2000万ドル(約165億6000万円)にものぼる延長契約をまとめようとしていると『ESPN』のエイドリアン・ウォジナロウスキー記者が報じた。

 これはバレットの代理人を務めるビル・ダフィーが『ESPN』へ伝えたことで発覚した。『ESPN Stats & Info』によると、ニックスがルーキー契約中の選手と複数年の延長契約を結ぶのは1999年のチャーリー・ウォード以来、実に23年ぶりだという。

 2019年のドラフト1巡目全体3位でニックスから指名されたバレットは、カナダ出身の22歳。キャリア3年目となった昨季は、平均20.0得点5.8リバウンド3.0アシストをマークした。

 198センチ97キロのスウィングマンは、昨季までのキャリア3シーズンで通算3469得点、1101リバウンド、3ポイント成功325本を誇っており、22歳を迎える前に通算3000得点、1000リバウンド、3ポイント成功200本以上に到達したのは史上5人目。コービー・ブライアント(元ロサンゼルス・レイカーズ)、レブロン・ジェームズ(レイカーズ)、ケビン・デュラント(ブルックリン・ネッツ)、ルカ・ドンチッチ(ダラス・マーベリックス)に次ぐ快挙を成し遂げている。

 ただ、バレットとの延長契約によって、今夏トレードトークで話題となっていたユタ・ジャズのドノバン・ミッチェル獲得へ向けた交渉がさらに複雑になると『ESPN』は報じている。

 ニックスのバスケットボール運営部代表を務めるレオン・ローズは、現地時間29日夜にミッチェルを獲得するトレード合意へのデッドラインと設けており、同時にバレットへの延長契約をコミットすることになっていた。

 ミッチェル獲得のためのトレードトークで、バレットが交換要員に含まれているかは明確になっていないものの、もしバレットが延長契約を結んだ場合、ポイズン・ピルが適用されるため、トレードが困難になると言っていい。

 このポイズン・ピルとは、延長契約を締結した日からその契約が適用される日まで、トレードとなった場合に受ける制限を指す。放出するチームはその選手の今季年俸のみが計上されるのだが、獲得するチームは今季年俸と延長契約で受け取る総額の平均年俸になるため、その額は大幅に上昇してしまう。

 これまでポイズン・ピルの制限がかかっていたのは計179選手。そのうちトレードされたのは2008年にマブスからニュージャージー(現ブルックリン)・ネッツへトレードされたデビン・ハリスのみ。

 現段階で、ニックスとジャズがミッチェルを絡めたトレードを成立させる可能性は残されているものの、バレットを交換要員とするならば、限りなく低く、かつ困難になることは間違いない。その後、ユタの地元メディア『Deseret News』のサラ・トッド記者はトレードは合意に至らず、ニックスはバレットへ1億ドル(約138億円)をコミットしたと報じていることから、両チームのミッチェルが絡んだトレードは破談になったと言っていいだろう。

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