◆シリーズ平均トリプルダブルの大暴れを見せたヨキッチ
デュラントは「歴代最高のセンターの1人として名を残すだろう」

「我々がディフェンスし、リバウンドを奪い、走り切り、ボールシェアしている時は、自分たちがNBAでベストなチームだと信じている。そして今夜、それを見せることができた」

 そう語ったのは、デンバー・ナゲッツのマイケル・マローンHC(ヘッドコーチ)。5月12日(現地時間11日、日付は以下同)に敵地フットプリント・センターで行われたフェニックス・サンズとの「NBAプレーオフ2023」ウェスタン・カンファレンス・セミファイナル第6戦で、そのナゲッツは125−100で勝利を飾り、4勝2敗でシリーズ突破を決めた。

 大黒柱のニコラ・ヨキッチが「僕らは試合を通してアグレッシブだった。特に前半の僕らは本当に良かったんだ」と口にしたように、ナゲッツは前半でフィールドゴール成功率61.7パーセント(29/47)、3ポイントシュート成功率40.0パーセント(4/10)、フリースロー成功率90.5パーセント(19/21)と攻め立て、81−51の30点差をつける圧勝劇でシリーズに終止符。

 ナゲッツではヨキッチがいずれもゲームハイとなる32得点10リバウンド12アシストのトリプルダブルに3スティール、ジャマール・マレーが26得点4アシスト4スティール、ケンテイビアス・コールドウェル・ポープが21得点5リバウンド2スティール、ブルース・ブラウンが13得点5リバウンド、マイケル・ポーターJr.が10得点5リバウンドを残した。

 これでナゲッツは2020年以来、3年ぶりのカンファレンス・ファイナル進出。ゴールデンステイト・ウォリアーズとロサンゼルス・レイカーズによるシリーズ勝者と、NBAファイナルへの出場権をかけて戦うこととなる。

 なかでもヨキッチはここ4戦でトリプルダブルを3度も記録しており、シリーズ平均34.5得点13.2リバウンド10.3アシストに1.0スティール1.0ブロックと獅子奮迅の働き。

 フィールドゴール成功率59.4パーセント、3ポイントシュート成功率44.4パーセント、フリースロー成功率85.4パーセントとショット成功率も申し分ない数字をたたき出してみせた。

 このシリーズで見せた驚異的な活躍に、サンズのKDことケビン・デュラントは「ヨキッチは歴代最高の選手。バスケットボールをプレーしたなかで歴代最高のセンターの1人として名を残すだろう」と称賛していた。

 デュラントからの賛辞に、ヨキッチは「ものすごく大きな意味がある」と喜んでいた。

「彼は(僕らのディフェンスで)ものすごく多くの注意を引き付けている。普通のポストアップやドリブルであっても、全員が彼のことを見ていた。だから彼のような男に、MVPを勝ち取り、得点王にもなった、NBAでベストなスコアラーが言ってくれたんだから、すごくうれしい」

 サンズとのシリーズで、ナゲッツではヨキッチを筆頭に、マレーが平均24.8得点4.8リバウンド6.5アシスト1.5スティールを残すなど、計6選手が平均2ケタ得点を残しており、球団史上初のNBAファイナル進出に向けて、視界は良好と言っていいだろう。

【動画】シリーズ最終戦でトリプルダブルをマークしたヨキッチのハイライト!