◆シクサーズとの大一番でテイタムが51得点の大暴れ
「競争を好む者として、僕はこの機会が大好きなのさ」
NBAの2022−23シーズンにおけるチャンピオンシップ争いで、カンファレンス・ファイナルまで勝ち上がった“今年の4強”は、ウェスタン・カンファレンスではデンバー・ナゲッツとロサンゼルス・レイカーズ、イースタン・カンファレンスではマイアミ・ヒートとボストン・セルティックスとなった。
セルティックスは「NBAプレーオフ2023」のカンファレンス・セミファイナル全4カードで唯一となる最終第7戦までもつれたものの、5月15日(現地時間14日、日付は以下同)にホームのTDガーデンで行われた重要な一戦でフィラデルフィア・セブンティシクサーズに112−88で快勝。
現在9シーズン連続でプレーオフへ進出しているセルティックスは、2年連続、ここ7年間で5度目のカンファレンス・ファイナル進出。シクサーズとの最終戦ではジェイソン・テイタムがプレーオフ第7戦としてはNBA歴代最多となる51得点に13リバウンド5アシスト2スティールの超絶パフォーマンス。
「今は1年間で最高の時なんだ。競争を好む者として、僕はこの機会が大好きなのさ」と試合後に語った25歳のオールスターフォワードは、前半を終えた時点で25得点を稼ぎ出し、第3クォーターではシクサーズ(10得点)を上回る17得点の集中砲火を見せると、最終クォーターでも両チーム最多の9得点をマーク。
さらにジェイレン・ブラウンが25得点6リバウンド2スティール2ブロック、マルコム・ブログドンが12得点と続いたのだが、やはり圧巻だったのはテイタム。プレーオフの試合でNBA史上5人目となる50得点10リバウンド5アシスト以上をたたき出してみせた。
これにはチーム最古参のマーカス・スマートも「もう映画だね。大作さ。ただ座って、ポップコーンを食べながら見ていられるものだった」と脱帽。『ESPN』によると、テイタムはプレーオフで通算5回目となる50得点5リバウンド5アシスト以上をクリア。25歳ながら、レジェンドのラリー・バード(2回)を大きく上回り、球団史上最多回数を保持している。
そんなセルティックスが2年連続のNBAファイナル進出をかけてカンファレンス決勝で対峙するのはヒート。両チームがこの舞台で対戦するのは2020年、2022年に続いてここ4年間で3度目となる。
2020年の対戦時から、セルティックスはテイタムにブラウン、スマートらが主軸を務めており、ヒートもジミー・バトラー、バム・アデバヨという現在のコアメンバーが在籍しており、今年も激しいシリーズになることが予想されている。
「あそこは僕らがものすごく知っているチーム。とてもコーチの指導が浸透していて、最大限の力を発揮して競い合い、ハードにプレーする。ディフェンスをし、しっかりプレーメークして試合に勝つための方法を見つけ出す。きっと楽しくなるさ。このシリーズはものすごくハイレベルな競争になるだろうから、僕はそれを楽しみにしている」とテイタムは意気込んでいた。
セルティックスとヒートによるイースト決勝は、18日にホームのTDガーデンで幕を開ける。昨年は第7戦の終盤まで勝敗が分からない熱戦を繰り広げてきただけに、今年も白熱したシリーズになりそうだ。
【動画】テイタムがプレーオフで40得点ゲームをマークしてきた試合の好プレー集!