5月15日、船橋アリーナで「日本生命 B.LEAGUE CHAMPIONSHIP 2022−23」のクォーターファイナルが開催され、ワイルドカード下位の広島ドラゴンフライズが東地区1位の千葉ジェッツと激突。第1戦を広島が、第2戦を千葉Jが制したこのカードは、第3戦の最後までどちらに転ぶか分からない大激戦となった。

 互いに負ければ終わりのGAME3、一進一退の攻防を繰り広げるも、千葉Jに要所で得点を決められ11点ビハインドで試合を折り返した広島。第3クォーターではドウェイン・エバンスや寺嶋良らのアタックで一時2点差まで詰め寄り、59−65と6点差を追いかける形で最後のクォーターへ。しかし、第4クォーターでは中盤の失速が響き、逆転には至らず。91−96で惜しくも広島のチャンピオンシップ敗退が決まった。

 試合後の記者会見には、カイル・ミリングヘッドコーチ、寺嶋、辻直人が出席。敵地での連敗で今シーズンを終えることとなった広島だが、ミリングHCは「残念な終わり方だったが、選手全員を誇りに思う。見ていても楽しい試合だったと思う。強豪の千葉Jに最後まで分からない試合ができたこと、本当にそれは素晴らしいことだと思う」と、選手たちに労いの言葉をかけている。

 ドライブで敵陣を切り裂き、3ポイントシュートも確率良く沈めて18得点を挙げた寺嶋は「3戦目ということで千葉Jはとても強いディフェンスをしてきました」と、第3戦を振り返っている。

「流れをつかめそうで1点差まで持っていっても、スキがなくて流れをつかめず負けてしまいました。チームとしてコミュニケーションを取り続け、何度負けてもダメな部分があっても、みんなで目をそらさずに課題に向かってきました。その結果、強豪の千葉Jに負けてしまったが食らいつくことができました」

 そして、ゲームキャプテンの寺嶋とともに、チームキャプテンとして今シーズンを戦い抜いた辻は「本当に悔しい結果です。もう少しというところで常勝・強豪チームにちょっとの差が出ました」とコメント。それでも、「チームとしては最後の最後まで戦うことができました。40分戦えたこのチームを誇りに思いますし、最高のチームです」と、ともに戦ったチームメートを称えている。

 B1リーグ昇格から初めてのチャンピオンシップで、優勝候補の千葉Jと互角の戦いを見せた広島。ポストシーズンで得た経験を生かし、来年にこの悔しさを同じ舞台で晴らしてもらいたい。

【動画】広島vs千葉Jの第3戦ハイライト!