◆プレーオフで0勝3敗からシリーズを制したチームは皆無
これまでレイカーズは3連敗で迎えたシリーズ第4戦で8戦全敗

 ロサンゼルス・レイカーズは5月21日(現地時間20日、日付は以下同)にホームのクリプトドットコム・アリーナで行われた「NBAプレーオフ2023」のウェスタン・カンファレンス・ファイナル第3戦で、デンバー・ナゲッツに108−119と敗れたことで、今プレーオフでホーム初の黒星を喫した。

 レイカーズではアンソニー・デイビスが28得点18リバウンド2ブロック、レブロン・ジェームズが23得点7リバウンド12アシスト、オースティン・リーブスが23得点7リバウンド5アシスト、八村塁が13得点6リバウンドを残したものの、アウェーのナゲッツが約43分間にわたってリードを維持。

 3連勝でNBAファイナル進出に王手をかけたナゲッツでは、ジャマール・マレーがゲームハイの37得点に7リバウンド6アシスト2スティール、ニコラ・ヨキッチがファウルトラブルに苦しみながらも24得点6リバウンド8アシストと、この日も両輪が殊勲の働き。

 そしてレブロンがこの試合における両チームの違いについて「相手のロールプレーヤーたちがタイムリーにショットを決めていたことだと思う」と話したように、ナゲッツはヨキッチがファウルトラブル、マレーが苦しんでいた第3クォーターにケンテイビアス・コールドウェル・ポープが12得点(計17得点)、試合を決める最終クォーターにはヨキッチの15得点に加え、マイケル・ポーターJr.やブルース・ブラウン、ジェフ・グリーンが3ポイントシュートなどで貴重な追加点をあげて突き放すことに成功していた。

 試合全体でも、ブラウンが15得点5リバウンド5アシスト、ポーターJr.が14得点10リバウンド6アシスト、攻防両面でチームを支えたアーロン・ゴードンが7得点3リバウンド4アシスト、グリーンが5得点4リバウンドをマーク。

 NBAプレーオフ史上、7ゲームシリーズ(4戦先勝)で0勝3敗に陥ったチームのシリーズ戦績は0勝149敗。『ESPN Stats & Info』によると、レイカーズは0勝3敗から一矢報いて第5戦へ引き延ばしたことがなく、0勝3敗で迎えた第4戦で8戦全敗となっている。

 3勝0敗だからといって、ナゲッツがアウェーゲームで気を抜くとは到底考えられず、レイカーズは23日の第4戦で勝利を手にすることができるかどうかは微妙。

 それでも、レイカーズで絶対的リーダーを務めるレブロンは「まずは1勝しなければいけない。第4戦にフォーカスすることだ。今俺たちが考えられることはそれがすべてだ」と、次戦に向けて集中していくことを語っていた。

 NBA史上最多となるプレーオフのシリーズを41度(41勝11敗)も制してきたレブロンにとって、4連敗のスウィープ敗退は2度のみ。クリーブランド・キャバリアーズ在籍時に味わったサンアントニオ・スパーズとの2007年NBAファイナル、ゴールデンステイト・ウォリアーズとの2018年NBAファイナルでスウィープ敗退を喫していた。

 チームとしての成熟度やケミストリーなど、現状でナゲッツとレイカーズに差が生じていることは否定できないものの、スウィープ敗退は“パープル&ゴールド”のユニフォームを身にまとったレブロンが許さないはず。次戦でレイカーズがナゲッツ相手に一矢報いることができるか、注目していきたい。