「別に驚いてはいない。しっかり準備してきたんだ。俺は試合に向けた準備にものすごく多くの時間を費やしている。フロアにどれくらい立っているかは関係ないんだ。俺のことを信じてくれるチームメートたちに感謝している」

 そう語ったのは、ロサンゼルス・クリッパーズのラッセル・ウェストブルック。4月10日(現地時間9日、日付は以下同)のフェニックス・サンズ戦で、クリッパーズはカワイ・レナードとジェームズ・ハーデンを欠いていたものの、第1クォーター途中に31点もの大量リードを奪い、105−92で勝利を収めた。

 この試合、ポール・ジョージがゲームハイの23得点に7リバウンド5アシストを残したのだが、昨年11月以来初の先発出場を飾ったウェストブルックが39分41秒コートに立ち、16得点15リバウンド15アシストの大暴れで勝利に大きく貢献。

 NBAキャリア16年目、クリッパーズ在籍2年目をプレーする35歳のベテランガードは、クリッパーズ加入後としては初、ロサンゼルス・レイカーズ在籍時の昨年1月16日以来初のトリプルダブル。NBA歴代1位のレギュラーシーズン通算199度目のトリプルダブルとし、前人未到の大台200まであと1度とした。

 今シーズンは序盤にハーデンが加入したことで、ウェストブルックは開幕11戦目からシックスマンへ転向。67試合の出場で平均22.7分11.2得点5.1リバウンド4.6アシスト1.1スティールを残し、持ち前のアグレッシブなプレーでチームにあふれんばかりのエナジーを持ち込んでいる。

 左手骨折のため手術を受け、ウェストブルックが3月に12試合を欠場した期間にチームは6勝6敗と停滞。だが26日に復帰後は9試合で7勝2敗とクリッパーズは見事好転しており、その影響力は絶大だ。

 ウェストブルックはレギュラーシーズン通算1161試合のうち、1039試合で先発を務めて平均22.7得点7.4リバウンド8.5アシストを誇っており、オクラホマシティ・サンダー時代にはシーズンMVPにも輝いたスーパースター。

 だがベンチから出場した通算122試合でも平均13.1得点5.0リバウンド5.6アシストを残してきた。『ESPN Stats & Info』によると、ベンチスタートの試合でキャリア平均10.0得点、5.0リバウンド、5.0アシストをクリアしているのはこの男のみ。

「このリーグでベンチから出場して俺よりも優れているヤツなんていない」

 ウェストブルックがそう話したように、今もなお自信に満ちており、自身の役割にプライドを持って取り組んでいる。クリッパーズは翌11日のサンズ戦でレナード、ジョージ、ハーデン、ウェストブルックが欠場して敗れたものの、すでに「NBAプレーオフ2024」出場を決めている。

 21日に幕を開けるプレーオフでも、ウェストブルックは攻防両面で積極果敢なプレーを見せて、クリッパーズへ勢いをもたらしてくれるに違いない。

【動画】通算199度目のトリプルダブルをマークしたラスのハイライト!