24日、東京都・後楽園ホールにて『春は短し戦え乙女〜アイスリボン後楽園大会〜』が行われ、藤本つかさがICE×∞王座の3度目の防衛に成功した。

 藤本つかさは2008年にアイスリボンでデビューし、スタミナを活かしたハイスピードな華のある動きとどんな相手にも対応するテクニックが魅力。元全日本女子プロレスの豊田真奈美さんから『飛翔天女』の名とジャパニーズ・オーシャン・サイクロン・スープレックスホールドを受け継いでからは女子プロレス界の顔として活躍するなどの功績が認められ、2018年度女子プロレス大賞を受賞。さらに地元利府町の観光大使としてリングの外にもプロレスの魅力を発信し続けている。

 昨年からのコロナ禍の中でもアイスリボンはいち早く無観客試合配信シリーズを開催し、生配信大会でのみ王座戦が認められるIW19王座を巡った闘いを展開してプロレス界を盛り上げてきた。
 有観客試合が解禁されて数ヶ月経ち、藤本は地元・利府町での凱旋大会を企画するも、2月13日に発生した震度6強の地震の影響で大会開催会場が破損したため一時は頓挫しかけた。しかし様々な巡り合わせから奇跡が起き、今月18日に利府大会は予定通り開催。アイスリボンはいつも困難を乗り越え、“プロレスでハッピー”の精神を体現し続けてきた団体だ。

 この日のメインイベントでは、豊田真奈美さんからジャパニーズ・オーシャン・サイクロン・スープレックス・ホールドを継承した藤本と、ジャパニーズ・オーシャン・スープレックス・ホールドを継承した春輝つくしのICE×∞王座戦が実施。愛弟子の試合を豊田さんは本部席から見守った。

 2人はタッグチーム“ドロップキッカーズ”を組む間柄であり、藤本はつくしがキッズレスラーであった頃から妹のようにかわいがってきた存在。王者としてつくしを迎え撃った藤本は、いつにも増してエモーショナルな試合を展開し、真っ向からエルボー、ビンタを打ち合う壮絶な打撃戦を展開。
 終盤には、藤本が得意のインフィニティを連発して追い込んでいくもつくしは根性で肩を上げ、ジャパニーズ・オーシャン・スープレックスを狙う。しかし藤本はこれを許さずビーナスシュートを叩き込み、ジャパニーズ・オーシャン・サイクロン・スープレックス・ホールドを決めて3カウントを奪った。

 マイクを取った藤本は、「またお客様にいつ会えるか、わからなくなりそうですが、今日、ここで、緊急事態宣言前日というこの日に、後楽園ホールでお会いできてほんとに奇跡だと思ってます。奇跡は何度も起きると思う。だから、また、会いに来てください!」と叫び、不安を抱えるファンを勇気づけた。

 バックステージに戻った藤本は、豊田さんが見守る中で「豊田さんの前で、サイクロンをつくしに決めた。その事実が嬉しいです」と笑顔を見せ、「あの子はいつかこのベルト、必ず巻くと思います。多分、私がいなくなったときのアイスリボンは彼女が背負っていくと思う」とつくしの将来性を評価。
 そして、「こういう時世だからこそ攻めていく」という気概を語り、豊田さんと記念撮影をしてから会場を後にした。