初代タイガーマスク佐山サトル率いるストロングスタイルプロレスに超新星が登場した。初代タイガーのデビュー40周年記念大会第2弾となった7・29後楽園ホール大会で、初代タイガーと女子プロレスのリビングレジェンド、ジャガー横田が育てた女性版タイガーマスク、タイガー・クイーンが衝撃デビュー、
山下りなを相手に見事な初陣を飾ってみせた。評判の高さから、ストロングスタイルプロレスでは次回定例大会(10・21後楽園)を待たずして急きょ特別興行を追加、9月5日(日)東京・新木場1st RINGにてタイガー・クイーンのデビュー第2戦をおこなうことになったのである。これは同時に、ストロングスタイルプロレスのリングに上がる選手たちにとっても絶好の機会であり、当日は全5試合がラインアップされている。本欄では、ストロングスタイルプロレス9・5新木場の注目ポイントを探ってみたい。

『初代タイガーマスク ストロングスタイルプロレスVol.12〜タイガー・クイーンデビュー第2戦〜』
日程:2021年9月5日(日)
開始:18:30
会場:東京都・新木場1stRING

▼タッグマッチ 20分1本勝負
アンディ・ウー(VAMOSTAR)/那須晃太郎(フリー)
vs
[CRYSIS]新井健一郎(DRAGON GATE)/ガッツ石島(TTT)

 オープニングマッチでは4選手中3人がストロングスタイルプロレス初登場という新鮮なタッグマッチが組まれた。那須晃太郎は久しぶりの参戦で、アンディ・ウー、新井健一郎、ガッツ石島が初登場となる。団体内でも正統派の実力者として評価されていた那須は、WRESTLE−1出身のアンディとタッグを結成する。元W−1の選手ではアレハンドロの参戦が記憶に新しい。アンディもアレハンドロとおなじく空中戦を得意とするジュニア戦士。第1試合から華麗な空中殺法が期待できそうだ。対するヒール軍はアラケン&石島のコンビ。アラケンは数多くの団体に参戦、ドラゲー所属としては異色の活動でプロレス巧者ぶりを遺憾なく発揮している。アラケン、石島ともジャガー横田が結成したヒール軍団CRYSISでも活躍。CRYSISは団体と男女の枠を超えたユニットであり、今大会への参戦はジャガーの後ろ盾もあるのかも。特別興行ならではのいままでにはない顔ぶれが、ストロングスタイルプロレスのリングに新風を吹き込みそうだ。

▼スペシャル3WAYマッチ 30分1本勝負
ジャガー横田(ディアナ)
vs
優宇(フリー)
vs
梅咲遥(ディアナ)

 8月26日の会見で明らかになったように、初代タイガーマスク佐山サトルのストロングスタイルプロレスと、井上京子のワールド女子プロレス・ディアナが協力体制を組むこととなった。その第1弾と言えるカードが今大会で組まれている。ストロングスタイルプロレスのアドバイザーに就任、タイガー・クイーンをコーチするジャガー横田のプロデュースにより、ジャガー横田vs優宇vs梅咲 遥の3WAYマッチがおこなわれるのだ。優宇と梅咲はジャガーみずからが選んだ対戦相手。優宇は昨年6・26配信マッチでストロングスタイルプロレス初参戦。朱里&尾﨑妹加組vs松本都&優宇組で、無観客ながらも大きなインパクトを残している。なんといっても身体の大きさが彼女のストロングポイント。今回は有観客だけに、より大きなインパクトを残すことは間違いない。もうひとりの梅咲はディアナとの協力関係から実現。ディアナではストロングスタイルプロレスにも参戦し初代タイガーのボランティア活動にも共鳴するSareeeがWWEへ移籍したが、ポスト・サリーとして期待がかかるのが若手の梅咲である。レジェンドのジャガーと大型の優宇相手にスピードでどこまで対抗できるかが、大きなみどころとなりそうだ。

▼UWAアジアパシフィックヘビー級選手権試合 60分1本勝負
【王者】将軍岡本(フリー)
vs
【挑戦者】高岩竜一(フリー)

 前回の7・29後楽園でタッグマッチながらUWAアジアパシフィックヘビー級王者の将軍岡本が高岩竜一にピンフォールを奪われた。試合後、高岩はマイクで挑戦をアピール。王者が受諾したことで、後日、定例大会ではなく今大会でのタイトルマッチが決定した。早いうちに決着をつけたいというのが両者の思いなのだろう。高岩はストロングスタイルプロレスの生え抜き、間下隼人に連続で完勝しタイトル戦を実現させるも、3・3後楽園で敗れてベルト奪取はならなかった。が、4・22後楽園で間下が岡本に敗れて王座が移動。高岩はターゲットを岡本に絞り、再びベルト奪取のチャンスを手に入れたのである。高岩は90年代の新日ジュニアを築いたひとりであり、ジュニアの中でも屈指のパワーで全国区的知名度を誇っている。まだまだ第一戦で活躍する選手であることは間違いない。岡本との対戦はパワーとパワーの真っ向勝負になるだろう。岡本が意地で王座防衛か、それとも高岩が執念のベルト奪取か。

▼タッグマッチ 60分1本勝負
スーパー・タイガー/河野真幸(VAMOSTAR)
vs
間下隼人/竹田誠志(フリー)

 セミファイナルではスーパー・タイガーと間下隼人が7・29後楽園につづき兄弟弟子対決。ストロングスタイルプロレス所属同士による闘いは、間下の決起によりスタートした。プロ入り初戴冠となるUWAアジアパシフィックヘビー級王座を失った間下は、現状打破、自身の更なる成長、そして団体の活性化を狙い、兄弟子スーパーとの直接対決を迫ったのである。実際、過去にも対角線に分かれて闘うことは内外であったものの、兄弟弟子対決を意味する闘いは今回が第2ラウンド。前回はアピールした間下がスーパーから直接フォールを奪われただけに、間下としてはなんとしても一矢報いなければならない闘いである。もしも同じ結果を繰り返してしまっては、兄弟弟子対決の終結にもなりかねない。それだけに、間下としてはなんとしてもスーパーから勝利し一騎打ちに持ち込みたいところだが、どうなるか。今回、スーパーと組むのは河野真幸だ。河野とは前回は対戦したが、スーパーは大型の河野について、組んでよし闘ってよしの好敵手と考えている。河野にとってもストロングスタイルプロレスのリングに上がる限りはトップのスーパーがターゲットになってくる。4・22後楽園ではスーパーのレジェンド王座に挑戦するも敗れており、再挑戦のきっかけを掴むためにも、今回はとなりに並ぶ形でアピールしてくるのではなかろうか。そして、間下と組むのはデスマッチファイターの竹田誠志だ。竹田は前回の7・29後楽園、セミファイナルにおいて船木誠勝とシングルマッチで闘った。これは船木の希望により実現した超異色カードで、デスマッチを得意としながらも格闘技のバックボーンを持つ竹田相手に船木は満足のいく試合ができたと語っていたという。となれば、スーパーとの絡みもより興味深くなってくる。間下としてはスーパーvs竹田に持っていかれないような闘いを見せることが必要。この試合の主役は、あくまでも間下でなければならない!

▼スペシャルシングルマッチ 60分1本勝負
タイガー・クイーン
vs
佐藤綾子(ディアナ)

 2大会連続で女性版タイガーマスク、タイガー・クイーンの試合がメインイベントに組まれた。しかも今大会はクイーンの為とも言える特別興行。注目度と評判の高さはストロングスタイルプレレス史上特筆に値するものだ。7・29後楽園でのデビュー戦において、クイーンは山下りなとのシングルマッチに激勝。入場時にコーナーポストに上がりポーズを取る仕草からフィニッシュのタイガー・スープレックス・ホールドに至るまで、初代タイガーの四次元ムーブを存分に再現、当時を知るファンの琴線に触れるだけでなく、新鮮な驚きを与えてくれた。これには、クイーンの攻撃を受けきった山下の功績も見逃してはならない。それだけに、第2戦の相手がよりいっそう注目されるのだ。ここで名乗りを挙げたのが、ワールド女子プロレス・ディアナ所属の佐藤綾子である。「対戦相手未定」で迎えた8月26日の会見、協力体制相手ととなったディアナの佐藤がクイーンとの試合に名乗りを挙げた。そして決定したのが、クイーンvs佐藤のシングルマッチである。佐藤は師匠ジャガー横田が結成したヒールユニットCRYSISの一員で、ジャガーの右腕とも言われている。だからこそ、ジャガーが直々に育てたクイーンがどのような選手か見極めたいと思ったのだ。そこには当然、クイーンをつきっきりでコーチしたジャガーへの思いもある。初代タイガーは、ライバルたちの出現によってブームが加速した。だからこそ、クイーンにもライバルとしてふさわしい相手が必要。対戦を直訴した佐藤が、その座にも名乗りを挙げるのか。クイーンにしても、まだ見せていない「何か」があるだろう。タイガー・クイーン、デビュー第2戦もますます大注目だ。そして、クイーンにメインの座を奪われたスーパー・タイガー、間下隼人の覚醒も大いに期待するストロングスタイルの歴史にとって見逃せない大会となる事は間違いないだろう。 是非会場で目にしたい!(新井 宏)