16日、東京都・王子BASEMENT MON☆STARにて『ON THE ROAD 2021〜TORUプロデュース興行〜』が開催された。

TORUは大阪学院大学プロレス研究会で学生プロレスを始め、2008年に奈良県の万葉プロレスにて“アグー松永”の名でプロレスラーデビュー。その後はプロレスリング紫焔、道頓堀プロレスと関西のインディープロレス界で名を上げていき、琉球ドラゴンプロレスリングの旗揚げにも参画。フリーとなってからは団体規模の大小を問わず全国の団体へ出場し、2018年には全プロレスラーの中でもっとも多くの団体に出場したと言われる売れっ子選手になるまでに成長。
 2019年に活動拠点を関東に移転すると、ターザン後藤の後継者的存在であるガッツ石島は、TORUのスター性に惚れ『TORUをエースにした団体を作りたい』という想いから2020年1月にTTTプロレスリングを旗揚げ。TORUもその期待に応え、肩の手術による長期欠場もありながらもエースとして団体を支え続けてきた。

 今大会はTORUのデビュー13周年記念大会として行われ、TORUが全カードをプロデュース。
 第1試合では、TORUのデビュー戦を務めた紫焔のドングリー藤江、TORUがデビュー戦を務めた後藤哲也がタッグを組み、現在TTTでTORUと肩を並べて闘うマスクドミステリー&瀧澤晃頼と対戦。
 第2試合では、ガッツ石島vs佐野直のストリートファイトマッチが行われ、「(おもちゃ箱ではなく)ゴミ箱をひっくり返したような試合」とTORUが評するほど混沌に包まれた“どインディー”な試合が展開された。
 第3試合では、“バトラーツに認められなかった男”として新生・天龍プロジェクトで再ブレイクし“パンクラスに認められなかった男”佐藤光留とともにIJタッグ王者となった矢野啓太が、バトラーツの澤宗紀に憧れてプロレスラーになった阿部史典と対戦。投げ技も蹴り技もほとんど出ない濃密なグラウンドレスリングが展開され、技術で勝る矢野に対して勢いと手数で勝る阿部といった一進一退の攻防を展開。結果は20分フルタイムドローとなるものの、2人は互いに笑顔で握手を交わし再戦を誓った。

 第4試合では、TORUとTiiiDAのシングルマッチが実施。
 2013年8月24日、沖縄に渡って"タイフーン・J・リック"として琉球ドラゴンプロレスリングで活動していたTORUは、初のうちなんちゅレスラーとして誕生したティーダヒートのデビュー戦の相手を務めた。
 TORUはこの試合を「自分にとっても"プロレスラー"として大きな自信をつけた大事な一戦」と振り返っており、特別な存在となったティーダとは沖縄の地で幾度も対戦。2020年2月23日に行われたティーダの琉ドララストマッチでもTORUが相手を務めている。
 そして、ディーダはフリーとなってTiiiDAと名を改めてから初めてTORUのホームリングでシングルマッチを行うこととなった。


 試合は序盤から互いが歩んできた道を確かめ合うかのようなじっくりとしたグラウンドに始まり、TORUは首に、TiiiDAは腕に狙いを定めた攻防を展開。
 TiiiDAはその身軽さを生かし、エプロンから場外へと叩き落とす奈落式アサイDDTやスワントーンボムで畳み掛けていくが、トドメに放ったダイビングダブルフットスタンプをTORUが地対空ドロップキックで撃ち落とすという離れ業を見せる。そしてTORUはDガイスト、シャイニング・ウィザード、フジヤマドラゴン、垂直落下式ブレーンバスターと持てる全ての大技を叩き込んで13周年記念試合を勝利で飾った。

 試合後、TORUは自身を慕うTiiiDAに感謝の気持ちを伝え、「13年プロレスやってて、今が!今が!今が一番ホンマに楽しいです!」と笑顔で叫ぶ。そして、15周年を迎える2年後には東京と大阪で2回の記念大会を行うことを宣言し、「14年目、15年目……いつまでやるか、やれるか分かりませんけども、僕は僕なりのレスリングを追究してやっていきますので、これからもTORUを、TTTを、そしてTiiiDAのこともよろしくお願いします!」とファンにメッセージを贈った。