28日、東京都・後楽園ホールにてアイスリボン『Sweet November』が開催され、春輝つくしが因縁の鈴季すずを相手にICE×∞王座の初防衛に成功した。

 つくしは2010年に小学6年生でデビューし、キャリア10年を超えた現在アイスリボンの中核をなす存在に。
 タッグ王座やICE×60王座時代はチャンピオンになっていたものの、同王座になってからは7度挑戦するも1度も戴冠できず。しかし、今月13日の大田区総合体育館大会で恩師とも呼べる藤本つかさを撃破して8度目の正直で悲願の戴冠を果たした。

 その後、バックステージに戻ったつくしは戴冠の喜びを語るとともに、昨年9月の後楽園ホール大会にて自身がICE×∞戦で敗れている元王者・鈴季すずの髪を掴んでインタビュールームに引きずってくるとすずを挑戦者へと指名。
 すずは今年1月にICE×∞王座から陥落してから兼ねてから進みたかったハードコア&デスマッチの道へ進んでおり、つくしとしては「すずがデスマッチをするようになってから気持ちも距離も離れてすれ違っていた」という思いがあったという。

 試合開始直後からつくしがすずの顔面へドロップキックやエルボーを無数に叩き込み多彩なジャベで痛めつける。しかし、すずもエプロンから場外への投げっぱなしフェイスバスターや自分の額から大流血するほどの強烈なヘッドバッドを見舞うなど破天荒ファイトで一歩も引かず。
 すずが顔面に右ストレートを叩き込むという昨年9月のつくし戦でやられたことをやり返すと、つくしはブチ切れて髪を掴みながらの怒涛のビンタ連打。すずもスライディングジャーマンやドルフィンバスターで反撃し、終盤は互いに数多く持つ丸め込み技の応酬に。そしてすずがコーナーに上がるとつくしは雪崩式逆打ちで叩きつけ、ダイビングフットスタンプから豊田真奈美から継承したジャパニーズ・オーシャン・スープレックス・ホールドでカウント3を奪った。

 初防衛に成功したつくしは「やりたいことを一生懸命やってるすずの姿がスゴくカッコよくて憧れて、すずがデスマッチファイターとして世間に広めていくって言ってたけど、自分もアイスリボンのシングルチャンピオンとして世界にアイスリボンを広めていきたいと思ってます!またいつかこのベルトをかけてタイトルマッチしましょう!」とすずに語りかけ、2人はしっかりと握手。

 その後、つくしが次期挑戦者を募ると、リングに上ってきたのはなんとラム会長。
 ラム会長は「貴女もずっとキッズレスラーからやってるでしょ?私もキッズからやってる。ちょっと貴女で腕試しさせていただきたいと思いました。同じキッズレスラーとして切磋琢磨した仲間である春輝つくしと闘いたいと思います」と堂々の挑戦表明。
 つくしは、「春輝つくしと対戦するってどういう意味か分かってます?貴女、ボコボコにされますからね?覚悟しといてください」と忠告しつつ、アイスリボンが毎年大晦日に行っている後楽園ホール大会でのICE×∞王座戦を決定した。

 バックステージに戻ったつくしは、「私が大田区でベルトを獲ったとき、『おめでとう』って声よりも『つくしがチャンピオンでアイスリボンは大丈夫なのか?』『つくしがチャンピオンだからお客さん入らないんじゃないの?』『すずがチャンピオンになればいいのに』という声がいっぱいあって本当に悔しかった」と涙ながらに語るも、「そう言ってる人に認められるようなチャンピオンになっていきたい」という強い意志を語った。

 そして、ラム会長の挑戦表明について問われると、「ラムさんとは試合をしたことが無いのでどういう試合になるかも想像できない。プロレス歴は長いですけど、女子プロレスの歴は私のほうが長いので、そこの差が見せられるんじゃないかと思います」と語りつつ、「身体は細いけど、パウダー攻撃とか予想外の攻撃を仕掛けてくるタイプなのでそこには危機感を感じてますけど、それこそ5秒で終わっちゃうかも知れないですね(笑)」と、自身がかつてキッズ時代に打ち立てた“団体史上最速5秒勝利”のエピソードを思わせるジョークで締める余裕を垣間見せた。

 つくしとラム会長は小学生でキッズレスラーとしてデビューし、その話題性からプロレス界の外へプロレスの話題を届けてきた貴重な存在。
 2010年デビューのつくしは24歳にして約11年8ヶ月のキャリアを持ち、ラム会長は年齢非公開も2005年に史上最年少のヒトケタ年齢でデビューし今年で16“執念”を迎えるという人生の約3分の2をプロレスラーとして過ごしているキャリアの持ち主だ。
 2人はキッズ時代を通しても対戦歴が無いといい、タッグで組んだこともなくシングルでもこれが初対戦。若きベテラン2人がどのような試合を見せてくれるのか。そして2021年を締めくくるアイスリボンのビッグマッチ、おそらくメインイベントで行われるであろうICE×∞戦でどのようなビジョンを見せてくれるのかに期待が集まる。