10日、東京都・新宿FACEにて『666vol. 111』が開催され、小仲=ペールワンが怨霊を制して無秩序無差別級王座を戴冠した。

 666こと暗黒プロレス組織666は、殺害塩化ビニールの“バカ社長”ことザ・クレイジーSKBと怨霊によって2013年に旗揚げされ、昨年12月に18“執念”を迎えたインディー界では古株の部類となっている団体。
宮本裕向や忍といった他団体でも多くのタイトルを獲得するスター選手や、小仲=ペールワンや山田太郎といったインディープロレス界屈指のテクニシャンも在籍。さらに、2005年に史上最年少の小学生レスラーとしてデビューして様々なメディアで話題となり現在はアイスリボンでも活躍する“元祖・チビっ子レスラー”ラム会長もアイドル的存在としてインディー界を騒がせている。
 そして、ラム会長が666軍を率いて佐野直率いる奇妙な軍団との奇妙な抗争を展開する試合は観客・マスコミ含めて一切の写真・動画の撮影が禁止されており、試合内容についてもSNS等の公の場で発信することが禁止されている。ラム会長の試合は毎回筆舌に尽くしがたい衝撃的な内容であり、これが口コミを通じてカルト的人気を獲得。平時には月1回ペースで行われる新木場1stRINGでの大会は常に超満員札止めとなっている。

 そして、666では2018年にシングル王座である無秩序無差別級王座を創設。現在は怨霊が王者として君臨しており、約1年半もの間王座を保持し続けている。
 怨霊は小仲=ペールワンとのタッグ“喪中兄弟”でも存在感を発揮しているが、前回大会での喪中兄弟はコンビネーションが空回り、誤爆に次ぐ誤爆が発生。辛くも勝利は拾ったものの、小仲は怨霊に疑念を感じ、「モヤモヤしたままではタッグを続けられない」という趣旨で怨霊の持つ王座へと挑戦を表明していた。

 互いの手の内を知り尽くしているベテラン同士の試合だけに、試合は序盤から互いの攻撃を読み合い、一瞬でも隙があれば丸め込みを狙うというスリリングな展開に。
 あくまで長年蓄積してきた自分の闘い方を貫く怨霊に対し、小仲は座禅式クロスフェイス、座禅式フェイスクラッシャー、座禅式ぶらさがり首4の字固め、座禅式アサイDDT、多種多様な座禅式攻撃を繰り出していき、怨霊のペースをかき乱す。
 怨霊は頭頂部から突き刺す怨霊ドライバーから怨霊クラッチを狙っていくが、これを返した小仲が座禅式空中胴絞め落としでカウンターし、最後は座禅式蒼魔刀を叩き込んで3カウントを奪った。

 怨霊「もうやだ。昨日LINEでさあ、『タイトルマッチだからある程度尺がいるからはじめの15分はゆっくり流そう』ってさあ……まあ、そんな冗談は置いといて。今日は負けたよ。俺のマンネリしたムーブじゃ読まれてて。来世ではまた新しい怨霊を見せたいと思います。ペールワン、おめでとう」とマイペースなマイク。
 感極まって涙を浮かべながら「怨霊さん!所属して15年……」と語り始めたところで怨霊が小仲の腰にベルトを巻きはじめ、小仲の「今喋ってるんですけど!早く。早く。今ベルトじゃなくて時間巻いてますよ」」という抗議は無視。結局ベルトの金具の留め方がわからずセコンドに丸投げするという、熱い熱い試合の後のゆるい雰囲気で666らしさを演出。

 小仲は「怨霊さん、所属して15年で1つ、恩返しが出来た気がします。今日はありがとうございました!」と叫んで深々と頭を下げ、怨霊は「カッコつけんなよぉ〜」と笑い、ふらりと去っていった。