初代タイガーマスク佐山サトル率いるストロングスタイルプロレスが5月8日(日)、初めてとなる大阪での大会を開催する。今回は、プロレスの聖地・後楽園ホールでの大会を定期的に開催するストロングスタイルプロレスがそのまま大阪に上陸すると同時に、大阪を拠点とするレスラーも多数参戦。東京では見られないようなカードも組まれており、ある意味、定期戦以上にぜいたくなカードが組まれていると言ってもいいだろう。また、当日は初代タイガーマスク佐山サトル総監の来場、挨拶も予定されている。80年代の新日本プロレス黄金時代に全国区のヒーローとなった初代タイガーマスクの登壇は昭和プロレスのファンにはたまらない空間となりそうだ。そして、今大会は第0試合を含め、全8試合をラインアップ。それぞれの見どころを探ってみる。

『初代タイガーマスク ストロングスタイルプロレス 闘宝伝承2022』
日程:2022年5月8日(日)
開始:12:30
会場:大阪・コレガスタジオ

▼第0試合 闘宝伝承 vs ACF 3vs3対抗戦 グラップリング 無差別級イリミネーションマッチ 1分10R(特別ルール)
伊藤崇文(パンクラスism)/大本浩詞(フリー)/後藤田薫(APPOINT PLACE)
vs
武士正(Fighting Team A-TOYS)/徳☆正(Fighting Team A-TOYS)/道端剛史(フリー)

▼第1試合 道頓堀プロレス提供試合 タッグマッチ 15分1本勝負
菊池悠斗(道頓堀プロレス)/晴斗希(道頓堀プロレス)
vs
キャプテン・アメムラ(道頓堀プロレス)/田中祐樹(ISHIDO)

▼第2試合 シングルマッチ 20分1本勝負
安藤雅生(フリー)
vs
ディラン・ジェイムス(ランズエンド)

▼第3試合 6人タッグマッチ 30分1本勝負
金本浩二(フリー)/間下隼人(ストロングスタイルプロレス)/大門寺崇(ランズエンド)
vs
冨宅飛駈(パンクラスMISSION)/アレクサンダー大塚(AO/DC)/レブロン(ランズエンド)

▼第4試合 女子プロレス タッグマッチ 30分1本勝負
ジャガー横田(ワールド女子プロレス・ディアナ)/花園桃花(フリー)
vs
ZAP(極悪同盟)/ドレイク森松(フリー)

▼第5試合 “風林火山”タイガー・クイーン大阪初見参!シングルマッチ 45分1本勝負
タイガー・クイーン(一般社団法人 初代タイガーマスク後援会)
vs
ハイビスカスみぃ(琉球ドラゴンプロレス)

▼セミファイナル スペシャル タッグマッチ 60分1本勝負
スーパー・タイガー(第15代レジェンド王者/ストロングスタイルプロレス)/崔領ニ(ランズエンド)
vs
池本誠知(総合格闘技スタジオSTYLE)/スーパー・ブラックタイガー(不明)

▼メインイベント スペシャル シングルマッチ 60分1本勝負
船木誠勝(フリー)
vs
ケンドー・カシン(はぐれIGFインターナショナル)

【各試合の見どころ解説】
▼第0試合 闘宝伝承 vs ACF 3vs3対抗戦 グラップリング 無差別級イリミネーションマッチ 1分10R(特別ルール)
伊藤崇文(パンクラスism)/大本浩詞(フリー)/後藤田薫(APPOINT PLACE)
vs
武士正(Fighting Team A-TOYS)/徳☆正(Fighting Team A-TOYS)/道端剛史(フリー)

 第0試合は、大阪で展開中のプロレス格闘技イベント「闘宝伝承」と、格闘技プロモーション「ACF(エートイズ・チャレンジ・ファイト)」の対抗戦。これは、「闘宝伝承」の2月大会でおこなわれ引き分けに終わった試合の再戦で、船木誠勝の「決着がつくまでやれ!」という鶴の一声で決定した。両チーム45歳を過ぎてからデビューと言う選手が集まった。闘宝伝承軍を率いるのはパンクラスismの伊藤崇文で、大本浩詞と後藤田薫は船木のジムで学ぶアマチュア格闘家。後藤田にはデビュー戦ともなる。アマチュアとはいえ、船木から教えを受けるこの2人がこの対抗戦から船木イズムを伝えたいところだろう。対するACF軍はパンクラスミッション冨宅飛駈に教えを受ける選手達、武士正は道頓堀プロレスの社長であり、ACF、ケージファイトなどで名だたる選手たちとの対戦経験を持つという。道端は道頓堀プロレスを主戦場とするプロレスラーで格闘技のバックボーンも持ち合わせている。試合は1分10ラウンドのイリミネーションマッチ。ラウンドごとに選手が入れ替わり、ラウンド中の交代はできないルールになっている。最後に残った選手のチームが勝利となるこの試合で、生き残るのは誰か?

▼第1試合 道頓堀プロレス提供試合 タッグマッチ 15分1本勝負
菊池悠斗(道頓堀プロレス)/晴斗希(道頓堀プロレス)
vs
キャプテン・アメムラ(道頓堀プロレス)/田中祐樹(ISHIDO)

 第1試合は大阪で活動する道頓堀プロレスによる提供試合。菊池悠斗と晴斗希は道頓堀プロの次代を担う、生え抜きの若手エースコンビだ。このタッグで20年の道頓堀最強タッグキングトーナメントで優勝を果たしている。キャプテン・アメムラと田中祐樹は、彼らの先輩にあたるチームである。図式としては若手vsベテラン。道頓堀プロレスのなんたるかを披露する試合で、勢いある菊池&晴斗希組がベテランを突破するか、それともアメムラ&田中組が壁として立ちふさがるか?

▼第2試合 シングルマッチ 20分1本勝負
安藤雅生(フリー)
vs
ディラン・ジェイムス(ランズエンド)

総合格闘技、柔道、ラグビーをバックボーンとする格闘技系プロレスラー安藤雅生が、スーパーヘビー級のディラン・ジェイムスに挑む一騎打ち。ニュージーランド出身でランズエンドのジェイムスは、15年のZERO1参戦で初来日。全日本プロレスでは18年に崔領二とのコンビで世界タッグ王座を獲得し、ジョー・ド―リングと世界最強タッグ決定リーグ戦にも優勝するなど実績十分。また、プロレスだけでなく総合にも進出し、20年9月には「RIZIN」でも闘った。2メートル近い身長を誇るジェイムスとの激突は安藤には試練であり、同時にプロレスならではのド迫力のぶつかり合いが期待できそうだ。

▼第3試合 6人タッグマッチ 30分1本勝負
金本浩二(フリー)/間下隼人(ストロングスタイルプロレス)/大門寺崇(ランズエンド)
vs
冨宅飛駈(パンクラスMISSION)/アレクサンダー大塚(AO/DC)/レブロン(ランズエンド)

 第3試合は、間下隼人&金本浩二&大門寺崇組と冨宅飛駈&アレクサンダー大塚&レブロン組が激突する6人タッグマッチ。スーパー・タイガーとのレジェンド王座戦で成長の跡を見せた間下が、新日本ジュニアの一時代を築いた金本、ランスエンドの若きエース大文字と越境タッグを結成する。対する冨宅とアレクは元・プロフェッショナルレスリング藤原組。いわゆるU系のファイターで、藤原組解散後は冨宅がパンクラス、アレクが格闘探偵団バトラーツで活躍した。この2人にランズエンドのレブロンが合流。プロのマジシャンという異色の顔を持つレブロンがU系と組むことでどんな化学反応が生まれるか。予測不可能な6人タッグマッチ、最も目立たなくてはならないのは間下だが…。

▼第4試合 女子プロレス タッグマッチ 30分1本勝負
ジャガー横田(ワールド女子プロレス・ディアナ)/花園桃花(フリー)
vs
ZAP(極悪同盟)/ドレイク森松(フリー)

 いまやストロングスタイルプロレスのリングにおいて、なくてはならない存在になったのが女子プロレスだ。20年3・19後楽園でのタッグマッチで初めて女子の試合が導入され、すぐに恒例化。いまでは全試合の半数が女子というケースも生まれ、女子プロらしい華やかさと試合内容で高い評価を受けている。初代タイガーマスク全盛の時代に全日本女子プロレスのトップを張っていたジャガー横田という女子プロ界のレジェンドであるジャガー横田も参戦し、古くからのファンも楽しませているのだ。そのジャガーが新進気鋭の花園桃花とタッグを結成、若手をリードする形でヒール軍団ZAP&ドレイク森松組を迎え撃つ。ジャガーのパートナーである花園はキャリア3年半。関西を拠点にさまざまな団体に上がっており、初参戦となるストロングスタイルプロレスで何を見せてくれるか興味深い。とはいえ、パートナー、相手ともベテラン中のベテランだけにどれだけ自分の色を出せるかが勝負のカギとなるだろう。

▼第5試合 “風林火山”タイガー・クイーン大阪初見参!シングルマッチ 45分1本勝負
タイガー・クイーン(一般社団法人 初代タイガーマスク後援会)
vs
ハイビスカスみぃ(琉球ドラゴンプロレス)

 初代タイガーマスクのデビュー40周年にデビューを果たした女性版タイガーマスク、タイガー・クイーンが待望の大阪初登場。首都圏以外では初めてのリングであり、メインイベントでのデビューを飾っているだけに、裏メインと言っても差し支えない注目カードである。クイーンは、佐山サトルとジャガー横田の二人三脚により誕生。天性の運動センスは初代を彷彿とさせ、初代のクローンと言わしめた四次元殺法と同時にオリジナルムーブも駆使。デビュー以来シングルマッチで6戦全勝、快進撃を継続させたまま、初めての大阪大会に臨むこととなる。ここで対戦するのは初参戦にもなるハイビスカスみぃ。ハードコアからコミカルまでこなすオールラウンドプレーヤーだ。この試合、みぃがどんな顔で臨むのかも期待される。それによって、みぃの出方がわかるかもしれないからだ。と同時に、姿を現すまでどんなスタイルでくるのかわからないところにクイーンは要注意。ストロングスタイルプロレスと協力体制にあるディアナの4・29後楽園ホールではスーパー・タイガーと初のタッグを結成し、間下隼人&世羅りさ組とミックスドタッグマッチで対戦するクイーン。デビュー11戦目となる5・8大阪、どんな状態で乗り込んでくるかも、期待したいところだ。

▼セミファイナル スペシャル タッグマッチ 60分1本勝負
スーパー・タイガー(第15代レジェンド王者/ストロングスタイルプロレス)/崔領ニ(ランズエンド)
vs
池本誠知(総合格闘技スタジオSTYLE)/スーパー・ブラックタイガー(不明)

 ストロングスタイルプロレスの至宝レジェンド王座を保持するスーパー・タイガーは、崔領二とのタッグで池本誠知&スーパー・ブラックタイガー組を迎え撃つ。この試合、最大の注目は元DEEPウエルター級王者・池本とスーパーの遭遇だろう。1999年に修斗でデビューした池本は03年7月にDEEP初参戦を果たし、同年12月にはプロレスデビューも飾った。DEEPウエルター級王座奪取は08年7月で、PRIDE武士道、DREAM、K−1 MAXなどのビッグイベントで活躍している。13年4月に引退興行をおこなうも、ジム経営の傍ら17年にプロレスラーとして復活。そして今回、かねてからその格闘スタイルに注目していたというスーパーとタッグで対戦することになったのである。今回、スーパーはランズエンドを主宰する崔とのタッグを結成。一つひとつの技が重量感溢れる2人が組んだらどうなるか、チームワークにも注目したい。そして、池本とタッグを組むのが謎のマスクマン、スーパー・ブラックタイガーだ。初代タイガーマスクのライバル、ブラック・タイガーをモチーフにしたであろうスーパー・ブラックは、18年9月30日「闘宝伝承2018 甦ったサムライ 船木誠勝デビュー33周年記念大会」に出現、金本浩二とのタッグで真説タイガーマスク&スーパー組と対戦した。真説タイガーマスクはかつて船木が演じた映画の主人公。そんな夢のカードに現われたスーパー・ブラックは真説タイガーに反則負け、ハッキリした決着はついていない。ここで完全決着をつけようというのがスーパーの考え。スーパーと闘うため池本はあえてヒールのレスラーをパートナーに選び、対角線に立つことを選んだというが、この選択がどう出るか。スーパーと池本の絡みはもちろん、スーパー・ブラックの出方も注目される。

▼メインイベント スペシャル シングルマッチ 60分1本勝負
船木誠勝(フリー)
vs
ケンドー・カシン(はぐれIGFインターナショナル)

 ストロングスタイルプロレス大阪初進出のメインを飾るのは、大阪を本拠地としながらも初代タイガーマスク欠場中のストロングスタイルプロレスを支える船木誠勝である。初代タイガーが欠場になったとき、このリングを守ると宣言、レジェンド王座の価値を引き上げたのが船木だった。その船木が今回対するのは、新日本プロレスの後輩にあたるケンドー・カシン。カシンとは昨年3・3後楽園ホールで初シングルを実現させており、このときはカシンが丸め込みで船木をピンフォール、まさかの逆転勝利をやってのけた。あれから1年以上が経ち、なんとカシンの方から再戦を要求。リベンジを果たしたい船木に断る理由はなく、今回のシングルマッチが決定したのである。もともと船木は初代タイガーマスクに憧れ新日本の門を叩き、当時の史上最年少でデビュー。海外遠征(初代タイガーの原点であるイギリス)にはマスクも持参したというほどマスクマン願望があったのだ。その夢は映画「真説タイガーマスク」で間接的にかなえられたが、対照的にマスクマン願望皆無ながらも海外遠征で覆面レスラーとなり、25年以上もマスクを被り独自のカラーを出し続けているのがカシンである。新日本ではまじわることもなくキャリア差こそあるものの、両者は同学年(53歳)で身長、体重ともほぼ同じと共通点が多い。そのうえでプロレススタイルが異なるからこそ、興味深い闘いが展開されるのは間違いない。いつ決まってもおかしくないスリルとプロレスの幅広さが同時に堪能できる試合になるだろう。

 東京を中心に活動するストロングスタイルプロレスがそのまま大阪に移動し、大阪とのコラボだからこそ実現できる異色カードも組まれている。ここから何が生まれ、次回後楽園大会(6月9日)にどんな影響を与えるのか。初代タイガーマスクのお眼鏡にかなう選手は? 今年のゴールデンウィークを締めくくる5・8大阪大会は、全国のファン必見だ!