ガンバレ☆プロレスが11月3日、横浜ラジアントホールで『汚れた英雄2022』を開催。地元出身の“リアルタイガーマスク”勝村周一朗がハートリー・ジャクソンの保持するスピリット・オブ・ガンバレ(SOG)世界無差別級王座に挑むも惜しくも敗れ、凱旋試合での戴冠はならなかった。

 挑戦者の勝村が172センチ、70キロであるのに対し、王者のジャクソンは183センチ、135キロで圧倒的な対格差がある。まず勝村はマットに腰を下ろし、猪木アリ状態で誘って関節を狙い、ローキックを連打。ジャクソンがショルダータックルをかますと、勝村は前蹴りからショルダータックルで倒した。場外戦になるとジャクソンがイス攻撃。リングに戻ると、ジャクソンは串刺し式チョップ、ボディアタックなどで猛攻。10分過ぎ、勝村は怒涛のミドルキック連打。スリーパー、腕十字、三角絞めを決めにいくと、ジャクソンはなんとかエスケープ。ジャクソンのエルボーと勝村のミドルキックの応酬から、勝村がヒザに低空ドロップキックを見舞えば、ジャクソンは後頭部へのラリアットで反撃。勝村はトリプルスリー3ロックを仕掛けるも、ジャクソンの体躯の大きさから極めきれたのは「2ロック」まで。必殺のニンジャチョークもジャクソンは強引に投げ捨てた。エルボーのラリーから、勝村がスピンキックを繰り出すも、ジャクソンはラリアットからジャンピング・パイルドライバーを叩き込んで3カウントを奪い、熱闘に終止符が打たれた。

 ジャクソンは自ら勝村の元に歩み寄り、健闘を称え握手を交わした。ジャクソンは「正直参った。限界まで追い詰められた。ガンプロに参戦したときは暴れ回っていじめてやろうと思ったけど、来て戦ってみると、みんなのガンバレスピリットをすごく感じて、あとちょっとで俺もこのファミリーの一員になれるんじゃないかというところまで感じた。カツムラさんのホームタウンで、カツムラさんの仲間の前でものすごい試合をしたと思う。今までの王座戦のなかで、今日一番不安だった。昔は何も失うものはなかったけど、今俺にはこのベルトがあって失うことが不安だ。これを持ってる間は俺はファミリーの一員だから、追い出したくてもそう簡単には追い出せない」とマイク。

 ここで勝村が退場すると、大家健がジャクソンに詰め寄るが、この日のタッグマッチで高尾蒼馬を破った渡瀬瑞基が待ったをかけるようにマイクを取って、「ガンプロに来て1年、俺はどの団体に出ても、どんなときでもガンプロの火を燃やし続けてきた。今ガンプロのために俺が動かなかったら、いつ動くんだよ。次の挑戦者は俺だ。俺が勝っても、ガンプロに呼んでファミリーとして迎え入れてやるよ」と挑戦アピール。

 ジャクソンは「挑戦は受けるが、年老いた体を少し休めないといけない。若者を迎え撃つなら100%の状態で向き合いたい。12・27後楽園で受けてやる」と応じた。大会終了後、同団体から12・27後楽園でのSOG王座戦が決まったことが発表された。

 バックステージに戻ったジャクソンは「挑戦をいろいろ受けてきたなかで、これほどチャレンジだったことはない。こんなに試合前にスタイルの違いで、思い悩んで不安に思ったことはない。自分は粗削りなパワーを頼りに、プロレスをしてる。テクニックがある相手にも有効なパワーがあると信じてる。パワーだけに頼っていても必ず勝てるわけではないので、残りの部分、全身全霊で100%出すことで、なんとかギリギリ勝つことができた。蹴りも強烈だったし、ダメージを負ったけど、最後には勝つことできた」と安堵の表情を浮かべた。

 王座奪取ならなかった勝村は「悔しい。もうちょいだった。何が足りないか難しい。ベルト獲って(12・27)後楽園で締めたかった」と唇を噛んだ。その一方で、「今年は飛躍の年だった。鈴木(みのる)戦も、今日のタイトルマッチも納得いくというか。負けたけど自分のやりたいことができたんで。勝てなかったけど、ハッキリ言えるのは、このまま胸を張って突き進んで、来年こそベルト獲りの糸口をつかめたと思う」と前を向いた。

 初挑戦が決まった渡瀬は「(ジャクソンは)ガンプロのファミリーになりたいと言ってたけど、俺もようやくガンプロファミリーになれてきた感じ。(7・10)大田区のときもそうだけど、ガンプロユニバースを背負って、戦えるのはうれしく思います。いろんな団体で暴れてきて、そのときも忘れたことがないのはガンプロの熱なんで。ガンプロの選手を背負って、ガンプロユニバースを背負って戦いたい。自分のため、ガンプロのため。絶対勝ちます」と必勝を期していた。