29日、東京都・後楽園ホールにて、全日本プロレス『#ajpwスーパーパワーシリーズ2023』が開催され、土井成樹が世界ジュニア王座の3度目の防衛に失敗。青柳亮生が王座へ返り咲いた。

 現在、全日本ジュニアの至宝たる世界ジュニアヘビー級王座は、フリーとなって今年1月から全日本に参戦している土井成樹が保有。鈴木みのる&大森北斗と結託して全日本内で早くも一つの勢力を築いている。

 青柳亮生から世界ジュニアを奪取し、初防衛戦でライジングHAYATOを、2度目の防衛戦で田村男児を倒した土井の前に現れて挑戦表明したのは亮生。
 土井は「待てオイ。またお前かオイ!?この前やったばっかりやろ!オールジャパンのジュニアは青柳亮生、ライジングHAYATO、田村男児、これしかおらんのかオイ?!1周終わったなあ。じゃあ次2周目突入や!オイ、お前と2回目やったろうやないかオイ!」とツッコミを入れつつ亮生の挑戦を承諾していた。

 試合が始まると、会場は亮生コール一色。土井はいつになく嗜虐的な笑みを浮かべながら亮生をいたぶり、「俺やろ!」と土井コールを煽ることで自身へのブーイングをさらに高めていく。
 我慢の試合が続いた亮生だが、三角跳びケブラーダで逆転の糸口を掴み、ロコモーション式フィッシャーマンズ・スープレックスやハウザーインパクト(※フィッシャーマン式スパインバスター)と軽やかに得意技を決めていくが、必殺のファイヤーバードスプラッシュをかわされ、土井のDOI555からのバカタレスライディングキックが直撃。
 かつてはこの技でKOされてしまったこともある亮生だが、気迫のキックアウトを見せ、「バカタレ!」と叫びながらの掟破りのバカタレスライディングキックを叩き込み、雪崩式スパニッシュフライからムーンサルト・プレスを2連発。最後はファイヤーバードスプラッシュを決めて3カウントを奪った。

 約3ヶ月ぶりに土井から王座を奪還した亮生は、「(世界ジュニアを)取り返したのは120点ですが、青柳亮生はさらに向こうへ行きたいです。このベルトを獲った時には、絶対あいつを指名するって決めてました。対抗戦でシングルマッチで負け、ジュニアタッグリーグを持っていった、あの石田凱士選手です。『(ジュニアタッグリーグで)優勝したんだからなにかよこせ』って言ってましたよね?シングルのベルトなんですが、この世界ジュニアのベルトかけて、是非、石田凱士選手、よろしくお願いします」と、GLEATの前G-REX王者・石田凱士を次期挑戦者に指名した。

 この日のメインイベントではT-Hawkが三冠ヘビーに挑戦しており、GLEATと全日本プロレスの戦いは今後も続いていきそうだ。