ネットアップは、7月にグローバルで発表した新パートナープログラム「ユニファイドパートナープログラム」を、この秋から国内でも本格展開する。同社はハイブリッド/マルチクラウドのデータ基盤としての製品提案を強化しており、顧客のクラウド化を促進するインセンティブ制度を用意するほか、新規顧客の獲得、既存顧客の利用継続に向けた取り組みもさらに強化する。

 同社はNAS(ネットワーク接続型ストレージ)製品を主力としてきたが、近年は独自のストレージOS「ONTAP」をクラウド上に展開できるよう進化させ、ストレージ製品そのものの販売よりも、オンプレミス、プライベートクラウド、パブリッククラウドにまたがるストレージ基盤の構築を推進してきた。
 ストレージ製品の販売と競合しかねないクラウドへと同社が舵を切ったことで、当初は販売パートナーの間にも戸惑いが見られたという。しかし、「ここ数年『データファブリック』(ハイブリッド/マルチクラウド環境を包括するデータ基盤)のコンセプトを伝えてきたことで、どこにデータを置いても効率的に活用できるプラットフォームの重要性が認識された。今ではむしろ、ハイパースケーラー(大手パブリッククラウド)との連携をいち早く重視したことが他社に対する差別化要素となっている」とパートナー・アライアンス営業本部の本部長を務める北野宏・執行役員は説明する。販売パートナーの間でも、クラウドを競合と捉える見方は少なくなっている。
 新パートナーブログラムでも、クラウド版製品の拡販に力を入れている。大手パブリッククラウドで利用できるフルマネージド型のクラウドストレージサービス「Cloud Volumes Service」や、ユーザーが契約するIaaS上に展開できる「Cloud Volumes ONTAP」などのクラウド製品を販売したパートナーに対しても、ユーザーの使用状況に応じたインセンティブを継続的に支払う施策を推進する。また、新規顧客獲得にも注力し、従来よりもパートナーへの還元を手厚くする。
 同社ではストレージ製品の販売・実装のみならず、ハイブリッドクラウド環境の構築といったスキルにも認定プログラムを用意。パートナーが顧客のクラウド移行を後押ししながら、同時に顧客との関係を継続的に深めていけるよう支援を強化していく。(日高 彰)