インフォアジャパンがパートナー網の拡充に力を入れている。ライセンス販売から導入支援までを手掛ける「チャネルパートナー」、コンサルから設計・運用まで手掛ける「アライアンスパートナー」を合わせて、2020年度(20年7月期)に国内で新たに9社とパートナー契約を結んだ。今年度に入ってからもパートナーの拡充が続いており、三浦信哉・副社長執行役員営業本部長は「19年度にパートナー経由の間接販売を25%まで引き上げることを目標に掲げたが、今年度、十分に達成できる状況になった」と手ごたえを語る。

 従来の同社のパートナー戦略は、既存パートナーとの関係を強化し、それぞれの「インフォア案件」を拡大していくことでビジネスの成長を図るというものだった。近年、その方針を転換。特に直近の2年間では、採用事例の積極的な公開などを通じて市場におけるプレゼンス向上に取り組みながら、新規パートナーの開拓も積極的に行ってきた。
 製品戦略としては、SaaS型ERPである「Infor CloudSuite」に注力するほか、同社が「エッジアプリケーション」と呼ぶサプライチェーン計画、倉庫管理、設備資産管理、クラウドBIなど従来のERPの周辺領域にもラインアップを広げる動きを見せている。新たなパートナーシップにより顧客接点を拡大することで、新規顧客の獲得を加速させたい考えだ。
 三浦副社長は「(SAPやオラクルなど)競合のERPビジネスが飽和状態にあると感じているSIerに、インフォアとの協業が新しい成長につながるのではないかと思ってもらえている。製品力としても、生産管理領域の機能は明確な差別化ポイントになっている」と強調。新型コロナ禍により、グローバルサプライチェーンの可視化、分析、変革が喫緊の課題になっている企業も多く、同社のビジネスにとっては追い風が吹いている。市場のニーズを確実に成長につなげるべく、パートナーエコシステムの強化には継続して取り組む。(本多和幸)