ネットワンシステムズは1月19日、総務省の「地域課題解決型ローカル5G等の実現に向けた開発実証」でトヨタ自動車を請負者とするコンソーシアムの一員として、ほかの6企業とともに「MR技術を活用した遠隔作業支援の実現」の実証に参加すると発表した。

 製造工場では、生産設備の導入や入れ替えの際、作業性の検証(設備の大きさや位置の確認、実際の作業への支障の有無)、作業者の安全性や姿勢負荷などに関する検証をあらかじめ実施している。近年、これらの検証作業でMR(Mixed Reality:複合現実)技術の導入が進み、作業者が着用するヘッドマウントディスプレイを通じて、現実の工場に生産設備の3Dモデルを仮想的に配置することで、迅速で精度の高い検証作業を実現している。
 その一方、MRシステムで取り扱う3Dモデルがデータ量が大きいため、MRシステムとヘッドマウントディスプレイは有線で接続されている。これを要因として、接続ケーブル長の限界、移動範囲や検証範囲の制限、ケーブルの取り回しでの安全確保、MRシステム機材の移動にかかる人員確保の課題が発生している。
 今回の実証では、MRシステムとヘッドマウントディスプレイの接続に、ローカル5Gによる高速・大容量な無線通信を活用し、MRシステムの課題解決の検証とローカル5G提供エリアの電波伝搬などの技術検証を実施する。具体的には、愛知県豊田市のトヨタ自動車貞宝工場で、ローカル5Gの無線局免許(商用・実験局)を取得した上で、課題実証・技術実証を20年12月に開始した。
 課題実証では、製造現場の作業者が着用したヘッドマウントディスプレイとMR技術を活用し、生産設備の導入などに係る事前検証に関する実証、熟練技術者などの支援者による現場作業者への遠隔からの指導や支援に関する実証の二つを実施。技術実証では、工場内でのローカル5Gの性能評価、工場内の通信特性、ハンドオーバー動作の影響評価などを実施する。