シスコシステムズは2月12日、国レベルでのデジタル化を支援するプログラム「カントリー デジタライゼーション アクセラレーション(CDA)」を日本国内でも推進し、コロナ禍からの回復と経済成長を後押しする方針を発表した。

 同社の中川いち朗社長はCDAを「(実施する市場との)中長期的なコミットメントに基づき投資する」もので、政府や教育機関、民間企業と連携しながら社会課題を解決していく取り組みと説明。シスコは世界各国で事業を行っているが、中でも特にデジタル化を国家的な課題と捉えて取り組んでいる市場を選び抜いて実施するプログラムで、シスコの米国本社と平井卓也・デジタル改革担当大臣の間でも意見交換が行われているという。
 CDAは実施する国ごとに個別のテーマを設けているが、日本では首相官邸が発信する政策に沿う形で、「安全安心な公共インフラ」「教育のデジタル化」「テレワークの推進と高度化」「新型コロナ対策・遠隔医療」「サプライチェーン対策」「規制改革とデジタル社会」の六つを注力分野として設定。シスコは先般、アラクサラネットワークおよびNECと協業し、安全で信頼性の高いネットワーク製品を国内の公共・社会インフラ市場に向けて提供する旨を発表(本紙1861号News参照)しており、このような企業間連携もCDAの一環として推進されるものだという。
 報道関係者向けに行われたCDAの説明会には、平井デジタル改革担当相もビデオメッセージを寄せた。平井氏は「(日本にはデジタル化を推進するための)優良なインフラやテクノロジーがないわけではない。しかしエンドツーエンドで大きな価値を生むようなデジタル化、つまりデジタルトランスフォーメーションが進んでいないことを認めないといけない」と指摘するとともに、デジタル化支援やサイバーセキュリティでグローバルな実績を持つシスコの知見に期待を表明した。(日高 彰)