4月8日から5月6日まで効力がある政府の緊急事態宣言が発令されたのを受けて、家電量販各社でも休業や時短営業の対応に追われた。3月2日の全国一斉臨時休校のときに、社員や販売員に配慮して時短営業を実施したのに続き二度目となるが、今回は休業せざるを得ない店もあるなど、経営へのダメージは甚大だ。緊急事態宣言の対象となる東京や神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡の7都府県の店舗では、百貨店やショッピングモールに出店する店舗での休業が目立つ。関東エリアの出店ウエイトが高いノジマは、全250店の約4分の1にあたる63店舗で休業する。

 関東地区を中心に家電専門店ノジマやキャリアショップなど250店舗を出店するノジマは、同社のホームページに掲載されている神奈川(79店舗)、東京(52店舗)、埼玉(33店舗)、千葉(34店舗)が緊急事態宣言の対象地域になる。そのうち4月8日〜5月6日、あるいは当面の間休業する店舗は63店舗に上る。全店舗数に占める比率は25%に上り、経営に与える影響は大きくなりそうだ。
 ビックカメラは4月8日〜5月6日まで12店舗、コジマやソフマップなどグループも合わせると24店舗で約1カ月休業する。これだけ多くの店舗が休業するのは異例の事態で、百貨店やショッピングモールに出店する店舗が中心となる。
 ヤマダ電機は4月8日から当面の間、7都府県の店舗を対象に営業時間を10〜19時に短縮する。郊外店の「家電住まいる館」「テックランド」だけでなく、都市部の旗艦店「LABI1日本総本店 池袋」「LABI新宿東口館」「LABI1なんば」などでも実施する。
 ヤマダ電機は、3月2日の臨時休校要請を受けて3月15日まで時短営業を実施していたが、政府の「保護者の休暇支援制度等」の助成金を活用することで、全店舗で3月16日に時短営業をいったん解除していた。
 子どもの世話をする社員が特別有給を取得することで通常の営業時間に戻していた。しかし、今回の緊急事態宣言の対象となる7都府県の店舗では、再び時短営業を実施することとなった。
 なお都内のTOHOシネマズ錦糸町オリナスに隣接する「テックランド錦糸町店」やテナントに出店する「テックランド西友大森店」「テックランドレミィ町田店」、神奈川の「テックランド日吉東急店」「イトーヨーカドー川崎小田栄店」など、一部では休業する店舗もある。またグループのベスト電器は福岡などの多くの店舗で時短営業を実施する。
 エディオンは、一部店舗で時短営業と臨時休業を実施。臨時休業になるのは、関東の「エディオンららぽーと新三郷店」「青葉台東急スクエア店」「モザイクモール港北店」「イオン秦野店」「ベルファ都島店」のほか、関西の「ユニバーサル・シティウォーク大阪店」「近鉄あべのハルカス店」「天満橋店」「イオンモール堺北花田店」「イオンモール神戸北店」などとなっている。臨時休業する店舗は大阪と兵庫で14店舗と、近畿エリアのウエートが高い。
 ケーズホールディングスは大阪の「カナートモール泉府中店」「アリオ鳳店」が当面の間、臨時休業になるほか、緊急事態宣言の対象やそれ以外の地域でも時短営業を実施している。
 関西エリアが地盤の上新電機は一部店舗を除くジョーシン全店で3月23日から時短営業を実施している。4月8日の更新時点では、期間は4月24日までとしている。
 「船橋イオンモール店」「アリオ川口店」「浦和美園イオンモール店」「羽生イオンモール店」「大日イオンモール店」「四條畷イオンモール店」「藤井寺イオン店」「泉南イオンモール店」など、イオンモールに出店している店舗は4月8日から臨時休業を実施しており、期間は調整中となっている。
 なお、都市部への出店が多いヨドバシカメラは、今のところ営業時間の変更を発表していない。22時までの通常営業となっている。
 情報は、4月8日時点のもので、東京都が10日に提示予定の休業要請施設の対象内容によっては、対象店舗がさらに拡大する可能性もある。いずれにしても、人口が多い7都府県での緊急事態宣言は、家電量販店の経営にも大きな影響を与えそうだ。(BCN・細田 立圭志)