シャープは5月19日、2019年度(20年3月期)決算を発表した。売上高が前年度比5.4%減の2兆2710億、純利益が同71.8%減の210億円だった。あわせて、野村勝明・代表取締役副社長執行役員が、定時株主総会の承認を前提に代表取締役社長執行役員兼COOに就任する人事を発表した。戴正呉・代表取締役会長兼社長執行役員は、代表取締役会長執行役員兼CEOに就く。

 第3四半期までの業績は想定通りに推移したが、第4四半期に新型コロナウイルス感染症が世界的流行した影響を受け急減速。厳しい状況に陥ったが、辛くも最終黒字は確保した。新型コロナによる売上減は360億円分だった。
 セグメント別売上高では、最も構成比が高いテレビやディスプレイなどの「8Kエコシステム」が、前年度比11.9%減の1兆1570億円、白物家電などの「スマートライフ」も同4.7%減の8560億円だった。一方、ソリューションビジネスなどの「ICT」セグメントでは、Dynabookを連結子会社化した効果が出て27.3%増の3570億円だった。
 売上高・営業利益ともに、新型コロナで最も大きく影響を受けたのが、「8Kエコシステム」。中国やASEAN諸国の工場稼働率低下とともに、販売店の休業などが響いた。なお、20年度の業績予想については新型コロナウイルス感染症の動向を予測することが困難として発表を見送り、8月をめどに開示する予定としている。
 決算概要を説明した野村副社長は、今年度の見通しについて「新型コロナウイルスの影響で景気の先行きは不透明だが、通期では19年度を上回るのではないか」として、経済活動の再開と回復への期待を示した。(BCN・道越一郎)