小田急電鉄は11月4日、2021年春から最終列車を約20分繰り上げ、一部の始発列車を約10分繰り下げするダイヤ改正を実施すると発表した。新型コロナウイルスによる在宅勤務の浸透や外出機会の減少で乗降客数が減っているため。JR東日本は、9月に来春からの終電の約30分の繰り上げを発表しており、私鉄各社にも影響が及びそうだ。小田急は、「利用客の働き方や行動様式が従来の姿に戻ることはない」と予測する。

 終電から始発までの間合いは約4時間に延長され、その時間を鉄道メンテナンスの効率的な運用にあてる。この点も、JR東日本が発表した仕組みと同じで、少子高齢化に伴い鉄道メンテナンスの人材確保が難しいことから、夜間の実作業時間を増やすことでメンテナンス業務の効率を高める。
 ダイヤ改正の詳細は12月に発表する予定だが、コロナ前と現在(9月)を比べると利用客数が大幅に減っている。終電付近の24時台が46.5%減、終日の利用客が24.2%減、朝のピーク1時間が18.9%減となっており、特に夜間の利用が大幅に減少している。
 終電の繰り上げでは、例えば、現在は新宿〜小田原行きの最終23時42分が、約20分の繰り上げになる。新宿〜向ヶ丘遊園行きの最終24時39分発は、約10分の繰り上げになる。
 一方でダイヤを改正することで、大型重機を使った夜間の実作業時間は従来の145分から175分に約20%増加する。また、変電所の点検・メンテナンスの実作業時間も従来の85分から115分に約35%増加するという。なお、年末や繁忙期は3密対策のために臨時列車の増発などを検討する。