楽天グループの三木谷浩史代表取締役会長兼社長が代表理事を務める新経済連盟が9月13日に公表した新型コロナウイルス感染症と経済活動に関する提言「『Back to Nomal』へ向けた打ち手」から記者が気になった項目を紹介する。

 ステップ1は「若者を中心としたワクチン接種の促進」と「感染者の早期発見、隔離の徹底」など。承認済み抗原検出キットの入手の容易化については、規制改革の対象として、今後薬局でも正規の承認済み抗原検出キットが購入できるようになる見通し。
 ワクチン接種については官民でインセンティブ措置の導入を提案。既に一部の自治体では39歳以下限定でワクチンを接種すると抽選で豪華景品が当たるキャンペーンを実施している。ただ、40代〜50代が対象外となっており、本人に自覚のない基礎疾患(糖尿病、高血圧、睡眠時無呼吸症候群など)ありの高リスク層に、接種会場や日程が選べるうちにワクチン接種の予約をすみやかに取るよう働きかけるインセンティブの提示が急務だろう。
 新経済連盟の提言で注目すべきは「ステップ2」の各項目の具体的な要望。ワクチン接種のインセンティブであるワクチン接種証明(ワクチンパスポート)を保持する人は、コロナ禍以前と同様の都道府県を越えた私的な旅行・観光、買い物、外食(酒類を含む)、その他の活動を認め、経済を正常化したい考えだ。民間経済活動再開に当たって必要な対策に係る費用の法人税額控除も求めている。
 さらに、企業の各自の判断により「Back to office」の促進を掲げた。在宅勤務のみの営業活動には弊害もあると判断したようだ。ビジネス面に限ると、長く続いたコロナ禍の終わりが見えつつあるといえるだろう。
 事実上、次の首相を決める、9月29日投票の自民党総裁選立候補者4人へのインタビューや公開討論会でも、新型コロナ対策や「アフターコロナ」の経済対策が取り上げられている。新経済連盟の提案に近い候補者は誰かという視点で各候補者の政策をチェックしてみても面白いだろう。(BCN・嵯峨野 芙美)