政府からの要請もあり、次々と誕生した低廉な携帯電話料金プランは、月額料金以外にも検討すべき要素が多く、どれを選べば良いのかわからないという人も多いかもしれない。しかし、ポイントを押さえて比較すれば、それぞれの人に合わせて選ぶべきプランが見えてくる。携帯キャリア各社が提供する格安プラン「ahamo」「povo」「LINEMO」と「楽天モバイル」の注目ポイントをまとめた。
 

●5分無料かけ放題つきのahamo


 ahamoはドコモが提供する低価格料金プランであり、月額基本料金は2970円となっている。高速通信可能なデータ容量は20GBで、国内通話料金は5分間まで無料だ。ドコモの広く安定した電波を利用することができ、かつ標準プランより安いとあって、さまざまな調査で低価格料金プランのなかで最も人気が高いという表かを得ている。

●基本料金0円、オプション購入前提のpovo2.0


 auの低価格料金プランであるpovo2.0は、基本料金が0円である点が特徴。0円の状態だと、高速データ通信ができず、電話料金は従量制なのだが、「トッピング」と呼ばれるオプションを追加することでこれらが可能となる仕組みだ。トッピングは月単位ではなく、任意のタイミングで追加できるため、柔軟性の高い運用が可能となる。ただ、180日間の間に、トッピングの購入がないか、660円を超える課金がない場合は利用停止または契約解除となる可能性がある点には注意してほしい。

●低容量プランがうれしいLINEMO


 LINEMOはソフトバンクが提供する低価格料金プラン。ミニプランと呼ばれる、月当たりの高速データ通信量が3GB(月額990円)のプランを持つ点が特徴だ。20GBのスマホプラン(月額2728円)もあり、使い方に合わせて選べる。「LINE」の名を冠しているだけあり、LINEのデータ通信によって高速データ通信量を消費しない点がLINEのヘビーユーザーにはうれしい。

●月額料金0円で使用し続けることも可能な楽天モバイル


 楽天モバイルは、データ通信量が少なければ0円で運用し続けることが可能な通信プランを提供している。月額料金はデータ通信量によって変わり、1GBまでは0円、3GBまでなら1078円、20GBまでなら2178円、それ以上は3278円だ。さらにRakuten Linkアプリからの通話であれば国内通話が無料である点も魅力的。スマートフォンをできるだけ安く持ちたい人におすすめだ。ただ、180日間連続で利用が無い場合は利用停止になる点には留意しておきたい。

●端末もセットで買いたいならahamoか楽天モバイル


 スマートフォンや携帯料金に詳しくない人は、料金プランの契約と同時にその料金プランで確実に使えるスマホを同時に買いたいと考えるかもしれない。しかしながら、同時に端末を販売しているのはahamoと楽天モバイルに限られ、ほかの料金プランでは端末を自分で用意する必要がある。このため、自分でスマホを用意するのに不安がある人は、ahamoか楽天モバイルを選ぶと良いだろう。

●通話が多いなら楽天モバイルかahamo


 スマホで電話回線を使った通話が多いのであれば、楽天モバイルかahamoがおすすめだ。楽天モバイルはRakuten Linkアプリを使った国内通話は料金が無料となっておりお得。また、ahamoは5分以内の通話なら追加料金なしで無料なので、短時間の通話がメインならこちらもおすすめだ。

●月々の通信量が少ないなら楽天モバイル、LINEMO、povo


 低価格料金プランは20GBという高速データ通信量が主流だが、必ずしもすべての人がこれほどの通信量を使うとは限らない。利用するデータ量が少ないなら楽天モバイルかLINEMOがおすすめだ。
 楽天モバイルは1GBまでのデータ通信なら月額料金が無料であり、3GBまででも1078円となっている。Wi-Fiでの通信がメインなら無料での運用も難しくないだろう。また、povoやLINEMOには3GBで990円というプランがある。1GB〜3GBまでの通信ならこちらが良いかもしれない。

●月々の通話時間や通信量の変動が多いならpovoか楽天モバイル


 スマートフォンの利用状況が毎月大きく変動するならpovoか楽天モバイルがおすすめだ。povoは基本料金が0円で、すべてを「トッピング」と呼ばれるオプションでまかなう仕組み。このため、利用状況に応じて柔軟に料金を組み立てることができる。また、楽天モバイルは月額料金がデータ通信量に応じて変わる仕組みとなっており、データ通信量が少なければ自動的に安くなる。

●キャリアメールが必要なら楽天モバイル だが、持ち運びも可能に


 必要性が以前より減ったとはいえ、キャリアメールを使いたい人もいるはず。残念ながら低価格料金プランのなかでキャリアメールを提供するのは楽天モバイルだけであり、かつその提供開始時期は現状未定としている。
 一方でドコモ、au、ソフトバンクの各社は、他の通信事業者に乗り換えてもキャリアメールを継続して使用できる「キャリアメール持ち運びサービス」の提供を発表した。月額料金が必要ではあるが、どうしてもキャリアメールが必要ならこのサービスを利用すると良いだろう。
 このサービスの料金は月額330円。低価格料金プランと組み合わせることで、ドコモ、au、ソフトバンクの通常プランよりも月々の支払いを安く抑えることができる。

●電波が届くエリア重視なら楽天モバイル以外


 ここまで楽天モバイルを多くおすすめしてきたが、楽天モバイルには一つ弱点がある。それは、ほかのサービスに比べて電波が届きにくいエリアが多いという点だ。楽天モバイルは新しい携帯電話キャリアであり、現在基地局の建設を進めているものの、他のキャリアにはまだ追いついていない。さらに、近ごろは収益改善のため、これまでは「パートナー回線」としてauの電波を使えていたエリアでも、順次楽天モバイル回線のみしか使えないようになっている。
 このため、電波が届くエリアを重視するのならドコモ、au、ソフトバンクの電波が使える他の料金プランがおすすめだ。または、もし使用しているスマホがデュアルSIMに対応しているなら、楽天モバイルとpovo2.0を組み合わせるのも面白い。普段は楽天モバイルで利用し、電波が届かない場所での利用のためにpovo2.0を契約しておくことで、エリアの狭さを低コストでカバーできるだろう。

●自分に合った料金プランで快適かつ安くスマホを使おう


 スマホを使うならできるだけ快適に、かつ安く運用したい。そのためには自分に合った料金プランを選ぶことが重要だ。何を重視するのかを明確にすれば、自ずと選ぶべき料金プランが見えてくることだろう。(ライター・ハウザー)