東急不動産とパナソニックは1月21日、分譲マンション向けの冷凍・冷蔵宅配ボックス「冷凍・冷蔵宅配ロッカー」を開発し、東急不動産が大阪市で分譲を行う二つの新築マンションで採用すると発表した。国内の分譲マンションにおける冷凍機能のついた宅配ボックスの採用は日本初の取り組み。入居者の利便性向上を図るとともに、再配達の削減によるCO2排出量の抑制も目指す。

 「冷凍・冷蔵宅配ロッカー」を採用するのは、東急不動産が大阪市中央区で分譲を行う「ブランズタワー谷町四丁目」と「ブランズタワー大阪本町」。それぞれ2024年3月に引渡しの予定で、以降は冷凍・冷蔵品を「冷凍・冷蔵宅配ロッカー」で受け取ることができるようになる。当初はこれらの物件を対象に、ヤマト運輸、佐川急便が配送対応する予定。
 分譲マンション向けの冷凍・冷蔵宅配ボックスを開発した背景には、冷凍品・冷蔵品の宅配需要の拡大による再配達の増加がある。これまで分譲マンションでは、冷凍品の受け取りについては利用者が直接行うしかなく、留守の場合には再配達を余儀なくされてきた。また、配達にともなう車両の利用による二酸化炭素(CO2)排出量の増加も懸念されている。これらの現状を踏まえ両社は「冷凍・冷蔵宅配ロッカー」の開発に至った。
 冷凍・冷蔵宅配ロッカーは、パナソニックが2021年1月に開発した受け取り用冷凍・冷蔵ロッカーをベースに、インターホンシステム連携や非接触キー対応など分譲マンション用途への変更開発を行った。実証実験にはヤマト運輸と佐川急便も協力。配送物の温度帯や実運用面での検証を行い、受け取り用冷凍・冷蔵ロッカーに配送された商品の温度帯に問題ないことを確認した。
 国土交通省では、インターネットを利用した通信販売(EC)の増加とともに増える宅配便の取扱い個数の急伸と再配達の増加を社会的課題の一つと捉え、2017年10月から国内の再配達率の調査を行っている。同省では2025年の再配達率7.5%を目標として掲げており、2019年からは「置き配」の検討会を実施、各種対応を行っている。