ホームセキュリティのほか、要介護者や幼い子ども、ペットの見守りなどの用途に用いられるネットワークカメラの市場規模は過去2年半で3倍以上に拡大した。平均単価はピーク時の半分以下となり、購入しやすくなっている。家電量販店・ネットショップの実売データを集計する「BCNランキング」で市場の動向をまとめた。なお、本記事では有線LANもしくは無線LANのIEEE802.11a,ac,b,g,nに対応している製品を対象とした。

 20年1月のネットワークカメラ販売台数を「100」とした指数は、「152.3」を記録した3月以降、右肩上がりに伸長。6月に「209.2」と初めて200を超え、10月には「334.4」と1年足らずの間に3倍以上の規模に達した。要因は中国のネットワーク機器メーカー、TP-LINKの新製品投入による急激な平均単価の下落だ。それ以前は、パナソニックやプラネックス、I・Oデータなどの1万円超えの製品が主流だった。しかしTP-LINKは6000円台の「KC100」や、4000円台の「Tapo C200」を投入。これによって平均単価は押し下げられ、2月の1万3200円をピークに、4月には9000円と1万円を下回った。さらに7月には7000円台、10月に6000円台に突入。20年10月以降も低価格のTP-LINK製品がけん引する形で指数は200〜300前後で推移。直近の22年5月も「322.5」と高い指数を維持している。
 20年1月から22年5月のメーカー別販売台数シェアでも、20年1月時点で32.2%だったTP-LINKのシェアは、3月に5割、5月に7割、10月に8割を突破する急激な伸びをみせている。現在に至るまで常に7〜8割を占め、2位以下に大きな差をつけている状態だ。市場にとって、同社による価格破壊のインパクトがいかに大きかったが伺える。
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。
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