楽天証券は6月19日、投資信託の積立(投信積立)に楽天グループのオンライン電子マネー「楽天キャッシュ」が利用できるサービスを開始する。顧客還元(ポイント付与)の適正化を図るとともに、スマートフォン決済サービス「楽天ペイ」の支払いや送金など、多用途に活用できる楽天キャッシュの価値を高める取り組みだ。そこで今回は、楽天証券内の特集ページ「楽天キャッシュ決済での投信積立がおトク!」などを参考に、楽天キャッシュを利用した投信積立の決済の流れとおすすめの設定を解説しよう。
 

●楽天キャッシュ決済のおすすめは「定番の低コストインデックスファンドの積立」


 2022年8月から12月買付分までのキャンペーン期間中、積立額の最大合計1%の楽天ポイントが獲得できる「投信積立 楽天キャッシュ決済」の買付上限は月5万円まで。従来の「投信積立 楽天カードクレジット決済」と併用すると、楽天証券の口座(NISA・つみたてNISA・特定・一般)で、最大月10万円までクレジットカードによる支払いで投資信託の積立が可能になる。
 ただし、人気の低コストファンド(信託報酬のうち楽天証券が受け取る代行手数料が年率0.4%未満の銘柄)だと、今年9月買付分から、楽天カードクレジット決済時はポイント還元率が一律1%から0.2%に引き下げられるため、楽天キャッシュ決済は代行手数料が年率0.4%未満の銘柄、従来の楽天カードクレジット決済は代行手数料が年率0.4%以上の銘柄(1.0%ポイント還元の対象銘柄)を選び、「合計10万円積立・毎月合計1000ポイント獲得(キャンペーン終了後は250ポイント+500ポイントの合計750ポイント)」がおすすめの組み合わせだ。無理に積立額を増やさず、従来の投信積立 楽天カードクレジット決済の積立分を、新たにスタートする投信積立 楽天キャッシュ決済による積立に移行するだけでも十分だろう。
 投信積立 楽天キャッシュ決済のポイント還元以外のメリットは、従来の楽天カードクレジット決済では固定だった買付日が1日〜28日の間で任意に選べること、オンライン・店頭の買い物で使い切れなかった楽天キャッシュを投信信託の購入資金に充当できること。楽天カードから楽天キャッシュへのチャージで楽天カードから一律チャージ額の0.5%の楽天ポイントが付与されるので、「ポイントをためるなら消費ではなく投資」「ためたポイントを使うなら消費ではなく投資(ポイント投資)」の両方が成立する。なお、投信積立の決済で楽天キャッシュを利用するだけなら、楽天ペイアプリのダウンロードの必要はないという。実際の操作方法や設定の使い勝手についてはサービス開始後にお伝えしたい。
 業界初のサービスとなる投信積立 楽天キャッシュ決済の狙いは、楽天証券のサービス強化だけではなく、20年度国内クレジットカード(自社発行ベース) ショッピング取扱高1位(矢野経済研究所調べ、21年11月現在)のクレジットカード「楽天カード」の新規入会・利用促進と、楽天カードの既存会員に向けた楽天キャッシュの認知度向上にあると考えられる。
 楽天キャッシュは事前チャージ型オンライン電子マネーとなるため、事前チャージが煩わしい、使い切れない分をチャージ残高として残しておきたくないと思う層に、ほとんど利用されていなかったと思われるからだ。投信積立という新たな用途が増えた楽天グループのオンライン電子マネー・楽天キャッシュに今年は改めて注目だ。(BCN・嵯峨野 芙美)