ノートPC市場の販売台数指数を四半期ごとにグラフ化したところ、市場規模は縮小していた。一方、平均単価の10万円超えは常態化していることが、家電量販店・ネットショップの実売データを集計する「BCNランキング」から明らかとなった。

 2019年3Q(7月-9月)の販売台数を「100.0」として、3年間のノートPC市場の販売台数指数を算出した。基点に設定した19年3Qは9月に消費増税に伴う駆け込み特需があったため高水準になった。Windows 7サポート終了に伴う買い替え需要に加えコロナ禍特需により、20年1Q(1月-3月)と2Q(4月-6月)の指数は、それぞれ122.7、110.8と基点を大きく上回った。また、21年1Qについても富士通やASUS、アップルが前年を上回る販売台数を記録し、市場規模を押し上げた。しかし、22年2Qの販売台数指数は68.6と、一転して激しい落ち込みとなった。
 平均単価を算出したところ、半導体や部材の不足に加えて、原油価格や輸送費の高騰などによる影響を受け、21年3Qと比較し22年2Qの平均単価は1万円超上昇していることが明らかとなった。現状、食料品などの生活必需品の価格が軒並み上昇していることから、消費者が今後、PCなどの耐久消費財への支出を絞ってくる可能性は高い。
 次は、メーカーの力関係についてみていく。
 19年3Q時点のメーカー上位3社は、NEC、富士通、レノボ・ジャパンだった。しかし、レノボ・ジャパンは20年1Q(1月-3月)に17.1%を記録した後、徐々にシェアを落とし、22年2Qでは11.2%と5位に後退。代わってシェアを上げてきたのはASUSで、シェアは3年間で倍以上の14.2%に上昇し、順位も3位まで上げてきた。一方、NECは19年3Qから首位を維持し続けていたが、22年2Qには富士通に抜かれ2位となっている。
 ノートPCのスペックは、数年前と比較すると飛躍的な変化はみられない。そうした停滞感を払拭するためか、デスクトップPCではあるが、NECはゲーミングPCをラインアップに加えた。また、ソニーはゲーミングPCの周辺機器市場に参入するなど、今後「ゲーミング」を軸とした新製品投入により、ノートPC市場も様変わりしていくだろう。
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。
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