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 完全ワイヤレスイヤホン(TWS)市場で平均単価が5千円未満のエントリーモデルの構成比が増加している。現在、2万円5千円以上のハイエンドモデルと1万円未満のエントリーモデルが主流となり、二極化が進行している。家電量販店・ネットショップの実売データを集計する「BCNランキング」で明らかになった。

 20年1月の平均単価「5千円未満」の構成比は8.1%だったが、20年5月から右肩上がりに増加し始めた。22年1月に初めて2割を超えると、8月には過去最高の24.7%を記録。2年半のうちに約3倍の規模に拡大した。これによって「5千-1万円未満」も含めた1万円未満のエントリーモデルは46.7%を占め、市場全体の5割近くを占めた。
 「2万5千-3万円未満」も比率の上下はあるものの、市場の主流となっている。21年6月には34.2%、22年7月30.7%を記録するなど、全体の3割前後を占めている。これは、この価格帯にアップルやソニーのハイエンドモデルが該当していることが理由だ。ただし、8月は構成比が5.7%に急減。代わって「3万円以上」が12.7%と急増した。7月1日の価格改定で「AirPods Pro」が3万円以上の価格帯にスライドしたからだ。9月23日には「AirPods Pro(第2世代)」の発売も控えており、この傾向は今後も継続すると思われる。
 高いブランド力を持つアップルやソニーのようなメーカーの高機能モデルが一定のシェアを獲得する一方で、必要十分な性能を備えた低価格モデルも一定の人気を集めている、という構図だ。
 二極化を象徴する動きは、メーカーシェアの変化からも読み取れる。ハイエンド陣の筆頭はアップル。かつてほどの圧倒的な勢いはないものの、直近は30%前後のシェアを維持している。そんな中、過去2年半の間にシェアを上げたのがJVCケンウッドとエレコムだ。JVCケンウッドは20年1月と22年8月を比較して4.7ポイント増加の12.1%、エレコムは3.9ポイント増加の5.1%と、シェアを伸ばして上位5メーカーに名を連ねた。JVCは「HA-A5T」シリーズ、エレコムは「LBT-TWS10」シリーズが売れ筋で、どちらも平均単価は3000円前後。価格を武器にアップルとソニーを追いかけている。
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。
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