夏休みはまとまった時間を取りやすく、普段の勉強とは違うことにもチャレンジできる時期です。そんな夏休みに、楽しみながら英語の力を伸ばす取り組みとして、英語の本を読んでみるのはいかがでしょうか?
そこで今回は、英語で本を読むときのポイントとともに、中学生にオススメの洋書3つをご紹介します。

中学生が洋書を読むときの3つのポイント – 楽しく「読書」するために

  • ■自分の英語力より,やや易しめの本から始める
  • ■和訳せず、できるだけ英語で理解して読み進める
  • ■知らない単語はまずは意味を類推して読み、後から辞書で意味を確認する

初めに、洋書を読む上でのポイントを3つご紹介します。
読書は何より面白く、続けていくことが大切です。途中で断念することなく、楽しんで継続するために心がけると良い点をお伝えします。

自分の英語力より,やや易しめの本から始める

初めて洋書に挑戦するお子さまから、たびたび「どのような洋書を選んだら良いですか?」という質問をいただきます。
初めての場合は、まずは自分の英語力よりやや易しめの本から始めることをオススメします。せっかく読み始めても、いきなり長い本や難しい本に挑戦してしまうと、途中で読むことがつらくなり断念してしまうことも少なくないからです。
そのため、まずは自分が勉強しているレベルの英語でスラスラと読み進められるような、簡単で短めの本から手に取ってみましょう。簡単でも面白い本はたくさんありますし、継続することでだんだんと難しい本にも挑戦できるようになっていきます。

和訳せず、できるだけ英語で理解して読み進める

普段の学習では、教科書の英語を1文ずつ訳しながら勉強することもあるかと思います。英語を学ぶ上で大切な「和訳」ですが、洋書を読む際には1文ずつの和訳はしないようにしましょう。
例えば、日本語で本を読むとき、面白くなってくるとあっという間にページが進むことはありませんか?英語で読むときもそのように読み進めることが、楽しく読み続けるコツです。
難しくて混乱しそうになったときだけ、頭の中で訳文を考えてみたり、または少しメモをとって考えてみたりすることにして、基本的には英語を英語のままで内容を理解し、読み進めていくことを心がけましょう。

知らない単語はまずは意味を類推して読み、後から辞書で意味を確認する

洋書を読み進めていくうえで大切なのが、分からない単語の意味を推測しながら読むことです。知らない単語に出合うと、1語ずつ辞書で調べたくなってしまうかもしれませんが、そうすることで本を読むスピードは落ちてしまいます。
また、複数の意味を持つ英単語の場合には、辞書だけで情報を得ようとすると、かえって本の中で使われている意味がどれなのかが分からなくなってしまいがちです。
一旦は分からない単語を無視して読み進めてみて、その後の文章から単語の意味を想像してみましょう。そしてどうしても分からなくなったときに、辞書を開くようにしましょう。

中学生におすすめの洋書3選

  • ①まずはここから! - 『イソップ寓話』
  • ②ねずみたちの気持ちの変化といたずらに注目 - 『2ひきのわるいねずみのおはなし』
  • ③原文で味わう面白さ - 『くまのプーさん』

それでは、中学生にオススメの洋書を順にご紹介します。
なお、①②の作品は現在著作権の保護期間が切れており、インターネット上で公開されているため、無料で読むこともできます。記事の最後で、そちらのサイトも併せてご紹介します。

① イソップ寓話 【難度★(中1レベル)】

古代ギリシャで書かれ、英語を含む世界の様々な言語に翻訳されているイソップ寓話(Aesop’s Fables)は、一つひとつの話が短いので、初めて挑戦する物語としておすすめです。どこかで聞いたことのある話も多く、「こんな話だったなあ」と思い出しながら読み進めることで、英語を読んでいく練習にぴったりです。
短い物語がたくさんあるので、気になったタイトルのものから少しずつ挑戦していくのが良さそうです。

② 『2ひきのわるいねずみのおはなし』 【難度★★(中2〜中3レベル)】

『2ひきのわるいねずみのおはなし』(The Tale of Two Bad Mice)は、ベアトリクス・ポターの『ピーターラビットのおはなし』シリーズのなかの1冊です。
イソップ寓話よりも少し長いものの、さほど難しくない英語で書かれています。ちなみに、英語のタイトルにある“mice”は「ねずみ」を意味する“mouse”の複数形です。

物語は、ねずみの夫婦が人形の家に忍び込んでいたずらをするというものです。有名なピーターラビットの物語にも通じる少しダークな可笑しさが魅力的ですが、なかでもねずみの夫婦が見せる感情の豊かさや快活さ(と、人形のこっけいなくらいの静けさの対比)に注目です。文章を読み進めていく中で、ねずみたちの気持ちがどう変化していくのか、それによって人形の家がどのようにめちゃくちゃになってしまうのかを楽しんでみてください。

③ 『くまのプーさん』 【難度★★★(中3レベル)】

イギリスのA. A. ミルンが書いた児童文学『くまのプーさん』(Winnie-the-Pooh)は世界的に親しまれています。アニメ化もされていますが、原典を読んだことがある人は少ないのではないでしょうか。やや長めの本ですが、ぜひチャレンジしてみてほしいです。

なかでもおすすめしたいのが、プーの友達であるクリストファー・ロビンが学校へ行くお話です。この話の中で使われる『nothing』という単語は、和訳しただけの読み方ではつかみきれない意味を持っています。前後の文章を読みながら、この『nothing』が何を表しているのか考えながら、英語で物語を読む面白さをぜひ味わってみてください。

まとめ & 実践 TIPS

いかがでしたか?易しめの本から始め、和訳や単語調べにこだわらず読み進めることで、楽しんで取り組んでもらえたらと思います。
今回ご紹介したもののうち、『イソップ寓話』『2ひきのわるいねずみのおはなし』は本文が電子図書館「プロジェクト・グーテンベルク」(Project Gutenberg)で無料で公開されているので、ぜひ読んでみてください。

■プロジェクト・グーテンベルク
https://www.gutenberg.org/

・イソップ寓話
https://www.gutenberg.org/files/19994/19994-h/19994-h.htm
・2ひきのわるいねずみのおはなし
https://www.gutenberg.org/files/45264/45264-h/45264-h.htm

どちらも挿絵付きで、物語の情景を想像しながら読むことができます。

それでは読書を通じて、皆さんの夏休みがより充実したものになりますように!

株式会社プランディット 英語課 佐藤(さとう)
編集プロダクションの株式会社プランディットで、進研ゼミを中心に、小学校から高校向けの英語教材の編集を担当。