この記事のポイント

  • 保護者のかたに聞いた「英語で苦労したこと」とは?
  • 英語教育は変わりつつある? どのように?
  • 中3生に聞いた「英語ができたらやってみたいこと」とは?
  • 「英語を学ぶ意欲」を引き出すために重要なことは、お子さんが「英語ができたらやってみたいこと」を考えること、それを保護者のかたと話すこと

保護者のかたに聞いた「英語で苦労したこと」とは?

ベネッセ教育総合研究所は中3生とその保護者のかたに英語学習に関する調査を行いました(2018年3月)。その調査で保護者の方に、「英語で苦労したこと」について自由に書いていただきました。その中からいくつかを紹介します。

  • &xff0a;今住んでいるところが観光地なので観光客に道を聞かれたりする機会が
    少なからずあるが、英語が使えず、言いたいことがうまく伝えられない。
  • &xff0a;まず正しい文法を気にしすぎてコミュニケーションが後回しになっていた。
  • &xff0a;実際使えない、頭ではわかっていても言葉にできない、テストではよかったが、
    現状、話せない。
  • &xff0a;仕事中、外国人のかたが一方的に話されたが、あまり理解できず、笑ってごまかすことしかできなかった。

英語教育は変わりつつある? どのように?

「英語で苦労したこと」には、保護者のかたが、長年、英語学習をされたのに、言いたいことや、やりたいことがうまくできなかった経験が挙げられていました。
このような日本人の英語力の課題も踏まえ、英語教育は強化され続けてきました。

小学校では2020年度、中学では2021年度から新しい学習指導要領(学校の授業や教科書の基本となるもの)のもとで学校の授業が始まっています。また高校の新しい授業も2022年度から始まります。

その学習指導要領では、英語教育がさらに強化され、「英語4技能の力」=「実際の場面で英語を使える力」を高めるために、授業とともに、入試や定期テストも徐々に変わろうとしています。

中3生に聞いた「英語ができたらやってみたいこと」とは?

英語学習をしている中学生はどのようなことを考えているのでしょうか。
さきほどご紹介したベネッセ教育総合研究所の英語学習に関する調査では、中3生に「英語ができたらやってみたいこと」についても自由に書いていただきました。その中からいくつかを紹介します。

  • &xff0a;洋楽の曲の意味をちゃんと理解したいです
  • &xff0a;外国映画をふきかえじゃなく英語音声で見たい
  • &xff0a;国際弁護士になりたい
  • &xff0a;外国に日本のゲームや漫画などを広める
  • &xff0a;海外でも通用するヘアメイクアップアーティスト
  • &xff0a;ブロードウェイの舞台に立ちたい

調査で回答してくれた中3生の「英語ができたらやってみたいこと」には、個人的な楽しみから、社会の中で生きていくためにやりたいことまで幅広く挙げられています。

「英語を学ぶ意欲」を引き出すために重要なことは、お子さんが「英語ができたらやってみたいこと」を考えること、それを保護者のかたと話すこと

英語は教科の1つであり、入試でも重要なものですが、人生において、楽しみを増やし、やりたいことを実現する可能性を高めてくれるものです。

新しい英語の授業では、文法や単語を覚えたりすることに加えて、「聞く・読む・話す・書く」ことが強化されます。日本語と違う英語の文法ルールを理解したり、たくさんの単語を覚えたりすることだけでも大変です。

さらに、わからないところがあっても聞いたり読んだり、完璧でなくても話したり書いたりすることも苦しいものです。
しかし、その学習の先に、英語ができたらやってみたいことがあるとがんばることができます。

保護者のかたは、「英語ができたら、どんなことをやってみたい?」と、お子さまと話してみることで、「英語を使えるようになりたい」という学ぶ意欲を引き出すことを大切にしていってください。

出典:ベネッセ教育総合研究所「中3生の英語学習に関する調査」(2018年3月)
https://berd.benesse.jp/up_images/research/Tyu3_Eigo_Keizoku_web_all1.pdf

プロフィール

加藤由美子

加藤由美子

ベネッセ教育総合研究所 言語教育研究室室長 主席研究員。ベルリッツシンガポールを経て、ベネッセのさまざまな英語事業に携わる。研究部門に異動後は英語教育研究を担当し、19年度からは言語教育に領域を広げて担当。