高校入試の過去問対策でよく聞かれる疑問は、「いつから?」「何年分やる?」といったもの。そこで、効果的な取り組み方とともに、併願校も含めた過去問対策についてお伝えします。

この記事のポイント

  • なぜ過去問を解く必要がある?
  • 過去問はいつから始める?
  • 過去問は何年分解く必要がある?
  • 過去問の効果的な解き方は?
  • 併願校の過去問対策は?
  • 過去問対策 6つのポイント

なぜ過去問を解く必要がある?

高校入試に向けて過去問対策を始める前に、そもそもなぜ過去問を解く必要があるのかを押さえておきましょう。

過去問対策は入試本番の問題に取り組む大切な演習

過去問見ると、これまでの演習問題に比べて「難しい」と感じる受験生は多いことでしょう。

問題が難しいため「過去問演習なんてしたくない」と感じるかもしれませんし、本番前の力試しとして直前まで解かずにおきたいという気持ちも出てくるかもしれません。

しかし、過去問対策は入試本番で実際に出題された問題に取り組む大切なものです。

過去問対策こそ受験勉強で最も大切

過去問対策こそ、受験勉強で取り組む最も大切な対策。それは、受験勉強の目的が志望校の入試問題を解けるようになり、合格を勝ち取ることだからです。

過去問対策より前の苦手克服や得意科目の強化は、過去問対策のための準備にすぎません。

過去問対策は、いわば受験勉強の「本番」

つまり、過去問対策とは受験勉強の「本番」といってもよいでしょう。

志望校でどのような問題がどのくらいの量で出題されるのか、どのような知識や考え方を求められるのかを確認し、自分の弱点を再度補強したり自分に合った時間配分を調整したりするために行うのが、過去問対策なのです。

過去問はいつから始める?

では、過去問対策のスケジュールはどのように組めばよいのでしょうか?

高校入試の過去問対策は9月後半からのスタート

高校入試の過去問対策を始める時期については、「中3の11月・12月から」という先輩も比較的多いものの、「9月・10月」から始めたという先輩もその次に多くいます。

理想としては、やはり9月後半あたりから過去問対策を始められるとよいでしょう。

「9月なんてまだ早いのでは?」と感じる受験生もいるかもしれませんね。しかし、2学期は定期テスト対策があります。定期テスト結果が内申書(調査書)に反映されるため全力で取り組まなければなりません。

9月以降でテスト対策期間を除外して考えれば、受験勉強に使える時間は実はさほど多くないことがわかります。

この限られた時間で合格レベルまで解答力をアップさせることを考えれば、9月後半から始めるほうが時間切れにならずに済みます。

特に難関高校を志望校にする場合は、より多くの過去問対策時間を確保できるようスケジュールを考えてください。

過去問対策はどの教科から始めてもOK

対策を始める教科については、どの教科から始めても構いません。最終的には入試に必要な全教科に取り組むことになるからです。

すでに得意な教科がある程度仕上がっているなら、得意科目から解いて入試レベルまで上げていくとよいでしょう。

苦手科目の復習が一通りできている場合は、苦手科目の過去問にくり返し取り組んで抜け漏れをじっくり確認することで、入試に対応できるレベルまで高めていくことができます。

過去問は何年分解く必要がある?

過去問対策のスケジュールを立てるにあたり、過去問を何年分解くのか、どの年度から解くのかも押さえれば、合格につながる効果的な対策ができます。

過去問は3年分〜5年分解く

過去問は原則として過去3年分、できれば5年分解きます。3年分以上の過去問を解いておけば、万が一入試本番で前年度と異なる出題傾向になっても対応しやすくなるからです。

同じ学校の入試問題でも、年度によって難易度や出題傾向が大きく変わることは珍しくありません。入試本番であわてないよう、志望校の過去問演習を通して複数の難易度、出題パターンに慣れていきましょう。

過去問を解く順番は最新年度から

過去問を解く際の注意点は、最新年度から古いものへさかのぼって解くこと。「古い年度から解いて最新年度は直前の腕試しに…」というやり方では、出題傾向や難易度が最近変わった場合に対応しにくくなってしまうからです。

過去問対策で最も重要な年度は、最新の出題傾向や難易度がわかる最新年度の過去問。確実に正解できるよう、必ず新しい年度の問題から取り組んでください。

過去問の効果的な解き方は?

過去問対策では、「1回解いたことがあるから、もうやらない」というのではなく、2回以上解くことが大切です。時間配分を意識しつつ、1回目は苦手部分のあぶり出しと知識補強を目的に、2回目以降は本番を意識した方法で解けるようになることを目的に解いていきましょう。

【過去問の取り組み方】

過去問演習の注意点は、1回目と2回目以降で目的が異なることです。それぞれの目的によって解き方も異なるため、「何のために、どうやって取り組むか」をチェックしてから始めましょう。

<過去問1回目の目的と取り組み方>

・問題形式に慣れ、自分の苦手部分をあぶり出すために解く
・ノートに解く
・間違えた問題は問題集にある解説をよく読み、自分で解けるようになるまで何回も練習する
・解き直しも同じノートにすると自分専用の「ニガテノート」ができあがる
・習っていない範囲の問題は飛ばし、既習範囲からどんどん取り組む

<過去問2回目以降の目的と取り組み方>

・コピーした問題用紙・解答用紙を使って実戦形式で解く
・時間配分を意識する
・問題を解く順番を意識する(得意な分野を先に、速く解く)
・間違えた問題は問題集にある解説をよく読み、「ニガテノート」に書いて復習する
・間違えた問題を解き直し、正解するまでくり返し練習する

まずは手元にある志望校過去問の過去問を全年度分1回ずつ解き、全体的な出題傾向や難易度、その変化、自分の苦手部分を把握することが大切。間違えた問題を復習して解けるようになったら、2回目の演習に進んでください。

入試直前期は「ニガテノート」を見直したり、最終的な時間配分に合わせて問題を解いたりするなどして、入試本番のイメージトレーニングと知識の抜け漏れ強化をしましょう。

【時間配分の決め方】

時間配分については、ストップウォッチで実際にかかった時間を大問ごとに記録して検討する方法と、「制限時間÷問題数」で1問にかける平均時間を求めて大問ごとの平均時間を計算するという方法があります。

どちらの方法でもよいので、まずはその目安時間で2回目以降の過去問演習に問題に取り組んでみてください。問題に慣れたり復習が進んだりして「ここはもう少し短くて平気」「ここはもっと時間がほしい」といった部分が出てきたら、その都度自分に合わせて再調整しましょう。

【見直し時間の使い方】

時間配分がうまくいって見直しの時間をとれるときは、まずケアレスミスのチェックをしてください。

これまでの定期テストや模試で、「計算ミスでたくさん減点された」「問題文を読み間違えた」といったことはありませんでしたか?

自分のやりやすいミスに気をつけて見直しをすれば、「本当はとれるはずの点」をしっかりとることができます。

併願校の過去問対策は?

第一志望の高校の過去問対策は9月後半から。では併願校の過去問対策はいつから始めればよいのでしょうか?

【併願校の過去問対策を始める時期】

過去問対策で優先的に取り組むのは第一志望校の過去問。併願校の過去問は冬休みから取り組むのが一般的です。

もし第一志望が私立高校であっても、公立高校の過去問題に取り組んでおけば、対応できるレベル・出題傾向をひろげることができます。

冬休み明け直後に併願校の入学試験がある場合は、入試の1か月前を目安に過去問対策を進めましょう。

【併願校の過去問も3年分を2回以上解く】

第一志望の高校の過去問対策と同様、過去3年分の問題を解いてください。最新年度の1年分だけだと、出題傾向が変わったときに対応できません。

第一志望校の過去問対策のように、2回以上解くことも忘れずに。

数年分をしっかり解いておけば、最新年度で出題されなかった分野や形式の問題も対策しやすくなります。

過去問対策 6つのポイント

高校入試で合格を勝ち取るための過去問対策についてお伝えしてきました。ここで、あらためてポイントをおさらいしましょう。

<過去問対策 6つのポイント>

(1)自分の苦手分野を把握し入試問題を解けるようになるためにやる
(2)9月後半からスタートする
(3)最低3年分取り組む(できれば5年分)
(4)最新年度から取り組む
(5)2回以上解く
(6)併願校の過去問対策は本番1か月前が目安

まとめ & 実践 TIPS

高校入試の過去問対策は、入試本番の出題範囲をすべて学習してからでは、十分な演習ができない恐れがあります。そのため、「まだ早いのでは?」と思う時期から過去問対策を始めて構いません。

志望校の過去問題集を入手するまでは苦手分野の強化や未習範囲の先取り学習を行い、過去問題集を入手できたらどんどん対策を進めましょう。