9月に入り、受験勉強を本格的に始めるかたも多いと思います。国語の記述力は一朝一夕では身につかないのではないかと、焦ったり不安になったりする頃でもあります。
高校入試の記述問題は、要求される文字量が多く、配点割合も高くなりがちなので、なんとか攻略して得点に結びつけたいものです。今回は国語の記述問題対策についてお伝えします。

この記事のポイント

  • 記述問題は難しい?
  • 高校入試の記述問題出題傾向
  • 問題演習の記述対策4つのポイント
  • ライバルと差をつけるなら記述問題で!

記述問題は難しい?

記述問題に苦手意識を持つお子さま、多いのではないでしょうか。解答用紙のマス目を前に呆然とし、あと回しにしているうちに時間切れ。何も書けず真っ白、なんてことも……。

試験では今までに習ったものとは異なる文章が出るので、対策もしづらいように思えて、余計に苦手な気持ちが強くなります。でも、コツを押さえて学習すれば、記述力は伸ばせます。

高校入試の記述問題出題傾向

高校入試では、どのような記述問題が出るのでしょうか。作文や表現の問題が課されることもありますが、ここでは読解問題について取り上げます。さまざまな出題がみられますが、次にあげるような問題がよく出ます。

・内容や理由を説明する

たとえば文章中の「そのことが〇〇なのです」について、「そのこと」を説明する問題や、筆者が「〇〇なのです」と述べている理由・根拠を書く問題です。説明的文章の読解に多い出題です。指示語が示している部分を文章から探すことが大切です。

・比喩的な表現を説明する

文学的文章の読解では、登場人物の心情が比喩的な表現や情景描写で描かれている部分について、具体的にどういう心情かを説明する問題がよくみられます。発言や行動から、うれしい、悲しい、困っている……などの心情を読み取ることが求められます。

・主題や要旨をまとめた文章中の空欄を埋める

近年の高校入試で増えている形式です。文章全体の主題や要旨が、短い文章や生徒たちの会話などの形式で提示され、そこに設けられた空欄を記述で埋めて、まとめを完成させる問題です。文章の各段落の要点や役割、文学的文章であれば場面ごとの人物の心情やその変化をふまえた全体の読解が問われます。

記述文字数は30字〜60字程度が一般的ですが、記述量や配点割合は試験によって異なります。お子さまの志望校の過去問を見て、傾向を確認しておきましょう。

  • ・志望校の過去問で傾向を確認する。

問題演習の記述対策4つのポイント

記述力を上げるには、自分で書いてみることが大切です。試験で読むのは同じ文章ではないのに問題演習をしても意味がないのでは? と思うかもしれませんが、そんなことはありません。ポイントを押さえた問題演習で、どんな出題にも対応できる「力」を身につけましょう。

1.文章から、答えになりそうな部分を探す

文章を読んで答える記述問題は、文章の中に答えがあります。傍線部の前後(離れている場合もあります)から、答えになりそうな部分を探します。
たとえば、説明的文章で傍線部の内容を説明する問題であれば、「つまり」「〜ということなのです」といった表現がヒントになります。まずはそこに印をつけましょう。

2.字数に合うようにまとめる

多くの場合、答えになりそうな部分をそのまま抜き出すと指定字数を超えます。指定字数にあわせて、答案を整理していきます。長い言い回しを短く言い換えたり、「どのようなことか」に対して書く要素が複数あれば、順序を並べ替えて、1つの文にまとめたりします。

3.見直しでケアレスミスを防ぐ

考え直したり書き直したりしているうちに、問題で提示されている条件が抜けてしまうことがあります。答えを書いたら以下の観点でチェックして、ケアレスミスによる減点を防ぎましょう。条件にあった文を書くのが苦手なお子さまは多いです。

  • ・指定された語句は入っているか
  • ・指定された文字数にあっているか
  • ・書き始め、書き終わりはあっているか
  • ・漢字の書き間違いや文字の抜けはないか
  • ・てにをは、主語と述語の関係などは適切か

4.自己採点で解答の要素を確認し、問題の文章を読み直す

模範解答と一言一句同じ答えが書けるものではありません。ぱっと見て「違ってた…」と、がっかりするのではなく、解説を読んで解答に必要な要素を探し、1つ1つ、自分の答えと照らし合わせましょう。表現は異なっていても大丈夫です。そして、解答の要素が問題の文章のどこに書かれていたかを確認しましょう。記述問題に限らず、問題の文章に戻るのが読解問題の基本です。

  • ・解答の要素があっていたかに注意して自己採点し、問題の文章を読み直す。

模範解答は、必要十分なシンプルな表現になっています。解答の要素を盛り込めていたら、次は、模範解答を参考にして書き方をブラッシュアップしましょう。

ライバルと差をつけるなら記述問題で!

正解・不正解のどちらかしかない選択式の問題と違って、記述問題は100%の答案でなくても部分点がもらえます。ですから、記述問題を得意にしておいたほうが、試験のうえでは有利です。書き方と自己採点のポイントに気をつけて、問題演習で効果的に得点力を上げましょう。

まとめ & 実践 TIPS

試験本番で焦るのは、時間が限られているからです。問題演習で「書くこと」に慣れましょう。はじめは時間がかかっても大丈夫ですので、とにかく書ききることを目標にしましょう。慣れてきたら、全体の時間配分を意識して、50字の記述であれば3分を目安に書けるとよいでしょう。見直しでケアレスミスを防ぐのも忘れずに。そうすれば、初めて見る問題でも、解答の感覚がつかめるでしょう。

株式会社プランディット 国語課 波多野(はたの)
編集プロダクションの株式会社プランディットで、進研ゼミを中心に、小学校から高校向けの国語の教材編集を担当。