「子育てには正解がないから、これでいいのかな? など迷うことばかり……」
「まなびの手帳」アプリから、読者のかたに子育ての悩みを募集したところ、いくつもの声が寄せられました。

そこで今回は、子どもの「スマホ+恋愛」に関する相談と、《子育てのプロ》として知られる菅原裕子先生からの回答を紹介します。
お子さまへの接し方でモヤモヤしている保護者のかた、必見です!

この記事のポイント

  • 小6の子どもにスマホを買い与えて大丈夫?
  • 子どもの「スマホ+恋愛」のお悩みに子育てのプロがアドバイス
  • お子さまを守るためのルールや工夫も忘れずに

小6の子どもにスマホを買い与えて大丈夫?

まずは、小学6年生のお子さまがいる保護者のかたの相談を紹介します。

【相談】
小6の息子にガールフレンドができて、公園デートなどを楽しんでいるようです。
彼女との連絡にチャットツールを使いたいということで、「スマホが欲しい」と言われました
まだ小学生の子どもに、スマホを買い与えてよいものでしょうか?
もし持たせるとしたら、どんなルールを決めて使わせたらよいでしょうか?

おもちさん(小学6年生男の子の保護者)

子どもの「スマホ+恋愛」のお悩みに子育てのプロがアドバイス

この「スマホ+恋愛」のお悩みについて、《子育てのプロ》として知られる菅原裕子先生に回答をいただきました
小・中・高校生保護者のさまざまな相談に答えてきた菅原先生によるアドバイスを、ぜひ参考になさってください。

NPO法人ハートフルコミュニケーション代表理事
菅原裕子先生

人材育成の手法コーチングを子育てに応用した独自のプログラム「ハートフルコミュニケーション」を開発し、全国のPTAや地方自治体の講演会などで紹介。
2006年にNPO法人ハートフルコミュニケーションを設立。
著書に『10代の子どもの心のコーチング』(PHP文庫)ほか多数。

【菅原先生の回答】
使わせるならご家庭ならではの方針を話し合って

お子さまにスマホを買い与える前に、まずはご家族で十分に話し合うことをおすすめします。

話し合いのポイントは、「何歳から持たせるか」と「持たせる目的」です。
たとえば、「中学に進学して長距離通学をすることになったら、連絡を取るためにスマホは必要だね」といった具合です。
そうなると、今回のケースでいえば、お子さまはまだ小学生で長距離通学をしているわけではないので「スマホはまだ不要」ということになります。

お子さまから求められたから買うのではなく、ご家庭なりの基準や方針を決め、そこに照らし合わせて判断することが大切です。
保護者の方が「我が家の方針」に沿って意思決定する姿を見せることによって、お子さまは「やみくもに反対しているわけじゃないんだな」と感じるはず。
そして、家庭のルールに沿って生活することを学んでくれるでしょう。

ご家庭で決めた基準を満たしている場合は、実際に買い与える前に、2つのことを必ず実行しましょう。

1.使用ルールを子どもに決めさせる

スマホを買う前に、まず「子どもがこんな使い方をしたらイヤだな」という懸念事項を挙げてみましょう。

「使用時間が長すぎると困る」
「深夜には使わないでほしい」
「有害サイトを見るようになったら……」
などいろいろ考えられますね。
モヤモヤした不安を紙に書き出してみると、お子さまがスマホを持つことによってどんな問題が起こりうるかを「見える化」できます。

そのうえで、お子さまと話をして、使う際のルールを1つずつ決めていきます。
ここで大切なのは、子ども自身にルールを決めさせることです。
たとえばこんな感じです。

例)
保護者:あなたが夜中に自分の部屋でずっとスマホを使うようになると、彼女のおうちにもご迷惑だし、通信料金もかかるし、心配なんだよね。
子ども:僕はそんなことやらないよ。だから買って。
保護者:どんなことをやらないの?
子ども:夜中に部屋で使ったりしないよ。
保護者:そのためにはどうしたらいい?
子ども:夜9時を過ぎたら、スマホはリビングに置いて預かってもらうとか?

このように、お子さまが自らの意思でルールを設定できるように、会話をうまく運んでいくのです。
自分自身で決めたルールは、保護者が上から押しつけたことと比べて意識に残りやすく、自然と「ルールを守ろう」という意識が働くはずです。

2.ルールを破ったときの罰則を決めておく

ルールを設定させるだけでなく、子どもがルールを破ったときの「罰則」も忘れずに決めておくことも大切です。

たとえば、「ルールを無視して夜9時過ぎにスマホを使ったら、その時点から3日間は親が預かる」といった具合です。

実際にお子さまがスマホを使うようになると、例外的なケースがいろいろ出てくるかもしれません。
それでも、あくまで決めた罰則は実行しましょう。

「今回はしかたないわね」と例外を認めてしまうと、その時点でお子さまは「ルールは守らなくていいものなんだ」と思ってしまうからです。
ただ、あまりたくさんのルールでガチガチに縛ろうとすると、子どもは保護者に隠れて行動するようになります。
よく話し合ったうえで、3〜5項目のルールと罰則を決めておくとよいでしょう。

節度をもってスマホと付き合えるようになれば、異性との交際も賢く楽しめるはずです。
保護者のかたがほどよい距離感で見守りながら、お子さまがスマホも恋愛も上手に楽しめるよう、サポートしてあげてください。

お子さまを守るためのルールや工夫も忘れずに

菅原先生の回答に加えて、編集部からもスマホに関する注意事項をお伝えします。

●むやみに画像を送らせない

お子さま同士のコミュニケーションでは、画像や動画をスマホで送り合うこともあるでしょう。
しかし近年は、送った下着姿や裸の写真をインターネット上にアップされるといった「自画撮り性被害」が急増しています。
相手に頼まれても、下着姿や裸の画像は絶対に送らないよう、お子さまに念押ししておきましょう。

●見守り・フィルタリング機能も活用

お子さまと一緒にスマホルールを決めるのが大前提ですが、そのうえで安心・安全を守るための工夫もしたいもの。
GPSでお子さまの居場所を把握できる見守り機能や、有害・不適切なサイトやアプリの利用などを制限できるフィルタリング機能をもつアプリの活用も検討するとよいでしょう。

「困りごと」は大切なコミュニケーションのきっかけに!

お子さまの恋愛やスマホ利用は、保護者のかたにとって悩みどころの1つかもしれません。
しかし、逆に考えれば「我が家では何を大切にしているか」「好きな人とどんなふうに付き合ってほしいか」などをお子さまと一緒に考えたり、保護者のかたの思いを伝えたりするよい機会でもあります。
お子さまとたくさんコミュニケーションを取って、お互いに納得できる方向性を探っていけるといいですね。

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