お子さまにとっても保護者のかたにとっても、ドキドキするのが「通知表」を渡された時。
結果が良かった時はまだしも、かんばしくなかった時は思わず感情的になってしまったり、余計な言葉をかけてしまったりして気まずくなることも。

お子さまがやる気になるためには、どんな声かけをするといいのか、どんな反応がNGなのか。コーチングの観点から考えてみたいと思います。

この記事のポイント

  • 通知表に反映されていない部分をイメージする
  • 通知表を受け取った時はお子さまをまっすぐ「ほめる」チャンス
  • 今認められたことがお子さまを支える自己肯定感を育む

通知表に反映されていない部分をイメージする

通知表を学生生活の評価のすべてだと考えると、結果に一喜一憂してしまいがちです。
でも、通知表はあくまでその一部にすぎません。
通知表には反映されていないけれど、お子さまががんばっていたこと、工夫したこと、成長したことも、きっとあるはずです。

たとえば、落ち込む友達に対するさりげないアドバイスや、学校行事で担った裏方の作業、教室でのちょっとした気遣い、部活での見えないサポート。

こういう「通知表には反映されない行動」ほど、お子さまのこれからの人生を豊かにしてくれるものなのではないか、とさえ思います。

通知表を前に、「通知表だけでは見えてこないものは何だろう」と考えてみることで、お子さまの学校生活がぼんやりとでも浮かび上がってくるんじゃないかと思いますので、ぜひお試しください。

通知表を受け取った時はお子さまを
まっすぐ「ほめる」チャンス

お子さまの成長を願う思いが強いほど、つい「できていないところ」に目が行きがちですし、その結果ダメ出しをしたり、なぜこうなったのかなどと感情的にしかったりしてしまいやすいもの。

でも、通知表を受け取った時こそ、普段なかなかストレートに伝えにくい「ほめ言葉」を正面から言うチャンスでもあります。お子さまの成長やがんばりが感じられるところはどこか、探して伝えてあげましょう。

たとえば、
「主体性の項目がどれも高いね、前向きに取り組んでいるんだね。提出物をちゃんと出している証拠だね」
「『知識・技能』の項目が高評価だね。予習とかしているの?」
「1学期より数学が上がっているのは、テスト勉強をがんばったから?」
のように、お子さまが自分のどういうがんばりがその結果につながったか、想像できるような声かけが理想的です。お子さまが一番認めてもらいたい部分はどんなところだろう、とイメージしてみてください。

ほめる時に意識したいのは、人と比較しないということ。
とくにきょうだいがいると、つい「お兄ちゃんは英語が得意だったけれど……」などと無意識にも比べてしまいやすいですが、比べるとしたら、過去のお子さま自身
以前と比べてこれが伸びた、これができた、と成長したポイントを探してみてください。

今認められたことがお子さまを支える
自己肯定感を育む

なぜほめることが大切かというと、中高生は心が揺らぐ時期だから。
周りと比べて劣等感で苦しくなったり、自分なんて何もできることなんてない、価値がないと思い込んだりしやすい時期です。そういう自己肯定感が下がりやすい年齢だからこそ、「あなたはこれが得意だね」「あなたはこれができるんだね」と認めてもらえると、それを心のよりどころにすることができます。

案外、自分では気付いていない強みや長所があるもの。
通知表は、それに気付かせてあげられるよい機会です。

何か一つでも、「自分は数学が得意なんだ」「必要な時に自分から動けるタイプなんだ」、といったプラスの自己認識を持つことができれば、それを大切に伸ばしていこうと思えるはず。それは保護者のかたがお子さまに与えてあげられる最高のギフトなのではないかと思います。

中高生になると教科内容も抽象度が上がってどんどん複雑になっていきます。
すべてまんべんなく得意でいることは相当難しいのです。
もちろん1や2など極端に低い評定がついた場合は対策を検討したほうがよいでしょう。そうでなければ、苦手なものをなくすことよりも、「心の中に得意なものを一つ握ること」ができるようにサポートしてあげていただきたいな、と思います。

まとめ & 実践 TIPS

希望の進路に進学できるように、必要な成績は取ってほしい、「我が子はそこそこできる子だ」と安心したい。そんな思いから、つい通知表を前にするとプレッシャーをかけてしまうこともあるでしょう。

でも、通知表はお子さまの学校生活すべてに対する評価ではありませんので、お子さまの将来のためにも見つけてあげたいのは「できていないこと」ではなく「できていること」。
真っ向からほめてあげられる絶好の機会として、お子さまにとってうれしいほめポイントは何かを考えてあげてください。ほめられてうれしいポイントは人によって違います。それに気付いてあげられるか、保護者のかたも試される機会なのかもしれません。