もうすぐ夏休み。期間中や一日の計画を完璧に立てながら、ついつい朝寝坊をしてしまう……という経験は、大なり小なり誰しも持っているのではないでしょうか。ただ、それで一日2食になってしまったりしては困ります。普段と比べて生活習慣の乱れがちな長期休みだからこそ、くれぐれも気を付けたいものです。改めて食の重要性について考えてみましょう。

朝ごはんを食べない小中学生は低下後に横ばい

政府の2016(平成28)年度「食育白書」は、成人と小中学生について、朝食を食べない人の割合を比較しています。小中学生に関しては、2006(平成18)年に「早寝早起き朝ごはん」の国民運動が開始されるともに、07(同19)年度から始まった全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)で学力との関係が裏付けられたこともあり、がぜん注目度が高まりました。2007(平成19)年度は小学6年生で4.8%、中学3年生で8.3%だった欠食率は、学校での指導も相まって年々低下。2010(平成22)年度には各3.6%、6.7%になりました。

ただ、最近は横ばいか微増傾向も見られ、2016(平成28)年度は各4.5%、6.6%になっています。一方、20歳以上の成人は11.4%。2009(平成21)年度以来、ずっと11%前後で推移しています。9人に1人が朝食抜きという計算になります。皆さんのご家庭では、大丈夫でしょうか?

成人に朝食を食べなくなった時期を尋ねた結果について、2005・09・16(平成17・21・28)年の調査を比べると、「小学生の頃から」は男性6.2%→6.4%→7.2%、女性6.0%→6.3%→5.1%、「中学生、高校生の頃から」各23.5%→26.3%→20.4%、18.5%→18.9%→20.4%、「高校を卒業した頃から」各23.6%→17.2%→20.4%、14.6%→14.1%→16.1%、「20歳以降」各46.7%→50.1%→49.7%、60.9%→60.7%→56.9%となっています。男性で20歳前の欠食率が減る傾向にあるのが目を引きますが(「小学生の頃から」「中学生、高校生の頃から」「高校を卒業した頃から」の合計が53.3%→49.9%→48.0%)、女性ではむしろ微増傾向も見られます(同39.1%→39.3%→41.6%)。

学校給食で学んだことを家庭でも

子ども時代に規則正しい生活を送れたとしても、それが大人になってからも続かなければ、何にもなりません。朝ごはんが、子どもの成長はもとより日中の勉強にも重要なように、大人にとっても仕事など活動の原動力になることを、忘れてはならないでしょう。

主食・主菜・副菜を組み合わせた食事を一日2回以上ほぼ毎日食べている人の割合は、2009(平成21)年度で男性63.8%、女性68.9%でしたが、16(同28)年度は各53.0%、64.9%に低下しています。副菜を抜く人が多く、なかなか栄養バランスに配慮した健康な食生活を送ることは難しいのが現状です。

小学校ではほとんど、中学校でも多くの学校に、給食があります。学校給食は、栄養教諭・学校栄養職員をはじめとした人たちの努力で、バランスのよい食事が日々提供されています。しかし学校給食も、重要な教育の一環です。食育は、現行の学習指導要領でも重視されていますし、次期指導要領でも更に充実されます。

何より学校教育は、家庭教育と連携してこそ相乗効果を生みます。夏休みの正式名称は「夏季休業」であり、学校の業務ないし授業が休みということであって、教育に休みはありません。食育を通じて、そんなことを考えるきっかけにもしたいものです。

※食育白書(2016年度版)
http://www.maff.go.jp/j/syokuiku/wpaper/h28_index.html

※早寝早起き朝ごはん(全国協議会ホームページ)
http://www.hayanehayaoki.jp/

(筆者:渡辺敦司)