コロナ禍で子どもの学びの環境は大きく変化し、学習における選択肢も急速に増えました。これからは、生徒が一斉に机と椅子に座って黒板を向くようなスタイルではなく、各自に合った学習方法を複合的に取り入れていくスタイルがますます主流になっていくでしょう。
その時、保護者はどのように関わり、サポートしていけばよいのでしょうか? 幼児教育とデジタルメディアの関わりを長年研究されている愛知淑徳大学の佐藤朝美先生に、デジタル学習の加速に向けたおうちのかたの関わり方についてお話を伺いました。

この記事のポイント

  • 子どもを取り巻く学びの選択肢は大きく3種類
  • オンライン学習・デジタルコンテンツ学習における保護者の関わり方のポイント
  • おうちのかたの関わり方、ここだけは外せないポイント

子どもを取り巻く学びの選択肢は大きく3種類

昨今、子どもを取り巻く学びの選択肢が急速に広がっていますが、それらは大きく3つの学習スタイルに分けることができます。

  • 1)対面での学習(従来のレッスン・授業をイメージ)
  • 2)オンラインでの学習(テレビ電話でのオンライン授業をイメージ)
  • 3)デジタルコンテンツでの学習(タブレット学習をイメージ)

対面での学びは保護者のかたもよくご存知かと思いますが、オンラインでの学習やデジタルコンテンツでの学習は、コロナ禍で急速に広まった学習スタイルです。
提供する側もまだまだ試行錯誤している場合が多く、保護者としてはどのようにサポートしていけばよいのか、悩んでしまうことも多いでしょう。そこで、保護者のかたの関わり方のポイントをご紹介します。

オンライン学習・デジタルコンテンツ学習における保護者の関わり方のポイント

まずはデジタル機器の扱い方や、操作方法がわからないといった技術的な問題は、保護者のかたが積極的にサポートしてあげて、お子さまがストレスなく学習できる環境を作ってあげてください。

そこだけしっかりサポートできれば、授業の進行や学習に取り組む姿勢については、一歩引いて見守るスタンスでもよいでしょう。
しっかり集中しているか? きちんとインプットできているか? これらを過度に気にしてしまうと、おうちのかたにとってもストレスになり兼ねません。オンラインやデジタルを活用した学習は、ほとんどのお子さまが初めての体験ですので、じっくり焦らずに見守っていきましょう。

学習スタイルでおすすめなのは「ブレンド学習」です。すべてをオンラインやデジタルコンテンツに頼らず、半分は対面も取り入れて、場面に応じた使い分けができるとよいでしょう。たとえば、知識をインプットする時はオンラインやデジタルコンテンツで、お友だちと協力しあうことを学んだり、みんなの前で発表したりする機会はリアルな現場で……という風に、アナログとデジタルを使い分けできると、保護者のかたもサポートしやすいですね。インプットした知識を言葉にしたり、実際にアナログで作ってみたりなど、現実の場でアウトプットすることも大事です。

また、すべてを保護者のかただけでサポートしようと思うのではなく、ネットワークを使って、いろいろな人を巻き込んでお子さまに関わってもらうのもよいでしょう。たとえば、離れて暮らす祖父母にオンラインで絵本の読み聞かせをしてもらうなどもおすすめです。

おうちのかたの関わり方、ここだけは外せないポイント

どのような学習スタイルであれ、もっとも大切にしていただきたいのは、お子さまの取り組みを「親子で一緒に振り返る時間をもつこと」です。「今日は何を学んだのか?どんな発見があったのか?」を親子で対話する習慣が作れるとよいですね。

また学習のことに限らず、その日あったことや感じたことなど、日常のひとコマも積極的に会話をしましょう。お子さまだけでなく、保護者のかたの出来事についても「この時こういうことを学んだ、感じた」「あの時こんなおもしろいことがあった」と親子で共通の思い出をもつことは、お子さまの自己肯定感につながります。
常に親子で気持ちを共有する習慣は、いつかお子さまが困難に向き合わなければいけない時、乗り越えるための支えとなるでしょう。

まとめ & 実践 TIPS

オンライン学習やデジタルコンテンツでの学習は、保護者はもちろん、それらを提供する側もまだまだ効果的な方法を模索している状態が続いています。
今後ますます、オンライン学習やデジタルコンテンツ学習が普及することが予想されますが、どんなスタイルであれ大切にしたいのは親子での対話やコミュニケーションです。
人との触れ合いが制限されている今こそ、より一層お子さまとの時間を大切にしてあげてください。そして、お子さまが前向きに学ぶことができるよう、周囲を巻き込みながらサポートしていけるとよいですね。