国の「GIGAスクール構想」により、全国の小中学校に、1人1台の端末が整備されました。新学期からは、タブレットやパソコンを活用した学びが、本格的に始まりそうです。新しいツールを上手に活用していくには、学校や家庭で、どのような点に着目すればよいでしょうか。

この記事のポイント

  • Q.オンライン授業はすぐに始まる?
  • Q.そもそも、どんなことに使うの?
  • Q.家庭では何をすればいい?

Q.オンライン授業はすぐに始まる?

A. 4月は、まだスタートライン。地域や学校により、状況は異なります。

「GIGAスクール構想」により、整備は2020年度中、一気に進みました。しかし、自治体によって、学校や学年によって配布を開始する時期が異なり、順次、使い始めている状況です。
2020年8月末の調べでは、21年1〜3月までに端末の納品が完了する予定の自治体は、全体の70.6%となっています。そこからみると、新学期すぐにオンライン授業が始まる、というわけではなく、3学期に端末が配られ、実質的には4月から、という学校も少なくないでしょう。

Q.そもそも、どんなことに使うの?

A. 情報活用能力を高めるため、授業での「普段使い」を目指します。

1人1台の端末整備は、情報通信機器(ICT)を学習に生かすための環境づくりの一環と位置付けられています。文科省の「教育の情報化に関する手引き」には、ICTを活用した学習場面として、以下のようなことなどが挙げられています。

  • ・先生が授業で提示する画像や音声などを、手元の端末で見る
  • ・インターネットを用いて、情報収集をする▽写真や音声、動画などを用いて、資料や作品を制作する▽クラウドサービスなどを使って、複数の意見や考えを整理する

同時双方向のオンライン授業や、端末を持ち帰っての家庭学習などは、あくまで、こうした学習活動の一つです。
各教科の中で、日常的にコンピューターを使えるようにして、子どもたちの情報活用能力を高めていくのが目的なのです。

Q.家庭では何をすればいい?

A. コンピューターを便利で創造的に活用する、雰囲気づくりが重要です。

学校では、コンピューター活用に向けて、以下のようなことなどのさまざまな準備が必要です。

  • ・校内の通信環境を充実させる▽デジタル教材を導入する
  • ・学校の先生のICTスキルを高める

そのため、「普段使い」のツールとして定着するには、時間が掛かりそうです。保守やセキュリティーの面からも、最初はさまざまな制限が付くことも予想され、不便さを感じる場面もあるかもしれません。

だからといって「使えない」と放置していたのでは、情報活用能力は身につきません。学校ではできるところから、そして家庭でも情報活用能力を意識しながら、親子でコンピューターに触れてみる雰囲気を作りたいものです。

まとめ & 実践 TIPS

新型コロナウイルス感染症による一斉休校で、オンライン授業が脚光を浴びましたが、1人1台端末の整備は、もう少し地に足の着いた学習面での「日常使い」を目指しています。
萩生田文部科学大臣は、メッセージ動画で「パソコンやタブレットは、子どもたちにとって鉛筆やノートと並ぶマストアイテム」と表現しました。家庭でも、子どもが興味を持ったことをネットで一緒に調べたり、旅行の写真を集めてスライド風にコラージュしてみたりするなど、勉強以外のところから、始められることを探してみてはどうでしょうか。

(筆者:長尾康子)

※文部科学省 「教育の情報化に関する手引」について
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/mext_00117.html