「子どもが宿題をギリギリまでやらない」「計画表を作っても実行できない」
子どもに計画性を身に付けてほしいと考えている保護者のかたは多いのではないでしょうか。

予定を整理し時間を管理する感覚を身に付けるために、子どもに自分の手帳を持ってもらうのもよいかもしれません。スマホに触らず1週間の予定をパッと見て確認、終わったタスクを消してすっきり。習慣化すれば勉強管理や将来の仕事にも役立ちます。

効果を上げるためには「ウイークリータイプ」の手帳を使い、楽しみながら子ども自身が管理することがポイントだそう。(株)高橋書店の日記事業部編集部の吉田泰輔さんに取材しました。

この記事のポイント

  • 集中力を妨げずに予定を一覧。子どもが手帳を使うことにはメリットがいっぱい。
  • 【子どもが手帳を使うメリット5】
  • ノートの取り方も上手に。手帳を使うことで勉強に役立つ力が身に付く
  • 【子どもが手帳を使うことで身に付く勉強に役立つ力5】
  • おすすめは「週間ブロック式」。子どもの手帳の選び方
  • 【子どもの手帳を選ぶポイント3】
  • 挫折せず、子どもが楽しく手帳週間を続ける活用術
  • 【子どもが挫折しにくい手帳の活用術3】

集中力を妨げずに予定を一覧。子どもが手帳を使うことにはメリットがいっぱい。

「子どもがスケジュール管理の感覚を身に付けるには、手帳の活用がおすすめです」と吉田さん。スマホアプリなどデジタルツールも豊富な今、子どもが紙の手帳を使うことには、どんなメリットがあるでしょうか。

【子どもが手帳を使うメリット5】

1.予定が一覧できるので、スケジュールを感覚的に把握しやすい

一般的に手帳の紙面はスマホよりも大きいです。1週間、1か月の予定がパッと目に入り、スケジュールを感覚的につかみやすくなります。

2.文字を書くこと・簡潔にまとめることに慣れる

鉛筆やペンを使って好きな時に書き込めるので、文字を書くことが習慣に。コンパクトでわかりやすい表現ができるようになる効果も。

3.手書きすることで記憶に残る

実際に手を使って書くことで記憶に定着しやすくなるといわれています。文字の大きさに大小をつけるなどで、重要さもしっかり印象に残ることに。

4.シールやスタンプで楽しく使える

ペンの色を替えたりお気に入りのシールを貼ったり、子ども本人が自分好みにカスタムできるのも魅力。

5.YouTubeなどが目に入らず、集中できる

動画視聴やSNSの通知など、デジタル機器には誘惑がいっぱい。紙の手帳ならいつでも使え、集中力を妨げられません。

2020年、コロナ禍で休校中の小学5年生の手帳。花丸は勉強が休みの日。

ノートの取り方も上手に。手帳を使うことで勉強に役立つ力が身に付く

子どもが手帳を使うことで、勉強に役立つ力をつける効果も。成長が期待できる5つの力をご紹介します。

【子どもが手帳を使うことで身に付く勉強に役立つ力5】

1.計画性

手帳に予定を書き込むことで段取りや「自分が今日何をするべきか」が明確になり、計画を立てて実行する習慣ができます。自分がこれまでどれだけ勉強してきたかをふりかえることで、がんばった実感も。

2.図解の習慣

算数の文章題を解く時にも活躍する図解力。手帳のフリースペースに文字や線を使ってわかりやすく表現することで、情報を整理・図解する力が身に付きます。

3.上手にノートを取る

授業でノートを取るには、要点をまとめたり重要なことを図にしたりする技術が必要。手帳に予定を細かく書きすぎると、逆にわかりにくくなってしまいます。必要なことだけを書いていくことで、ノートの書き方のコツもわかるように。

4.タスクを消化する達成力

「漢字1ページ」などのタスクを手帳に書いておき、終わったら棒線で消したりチェックボックスにチェックを入れたりします。「できた!」の達成感が得られ、次もがんばろうというモチベーションに。

5.論理的・長期的に考える

1週間、1か月、1年などのスパンで予定を見える化できるのが手帳の魅力。検定試験の予定などを記入すれば試験日を忘れるといったミスを防ぎ、逆算して「今どんな学習が必要か」を明確にすることもできるでしょう。手帳にわかりやすくまとめることは、論理的に考える力にもつながります。

吉田さんのご家庭では、小学4年生の娘さんが手帳を活用中。「自分でやることリストを作って、終わったら消していく作業がとても好きみたいです」(吉田さん)

おすすめは「週間ブロック式」。子どもの手帳の選び方

レイアウトも使いやすく進化し、サイズも豊富にある手帳。いろいろなタイプがあって迷ってしまいますが、初めて手帳を使う子どもはどんなタイプを選べばよいでしょうか。

【子どもの手帳を選ぶポイント3】

1.サイズ

ポケットに入るような小さいサイズは書きにくく、文字が小さくなって読めないことも。高橋書店の手帳ラインナップでは記入スペースがしっかりあるB6判(182×128mm)が人気で、子どものファースト手帳にもおすすめだそう。

2.カバーの色やデザイン

本人が気に入るものがいちばんですが、特に子ども向けである必要はありません。大人と同じタイプのシンプルな手帳を使いこなすことで、成長のステップに。

筆者の息子(中学2年生)が初めての手帳に選んだのは、ビジネス向けの「No.351 シャルム 1 ネオブラック」(高橋書店)。「体のツボ」が巻末に載っているところも気に入ったそう。

3.レイアウト

使いやすさの決め手になるのがレイアウト。「デイリータイプ」は1日の予定や出来事を細かく書きたい人向け。数日分の計画を立てる感覚を身につけるなら「ウイークリータイプ」がおすすめです。なかでもおすすめは1日の記入スペースが広い「週間ブロック式」。1週間単位の予定が一目でわかりやすいデザインです。

週間ブロック式の使用例。1日のスペースが適度に広く、毎日のタスクやひとこと日記も書きやすい。「No.534 torinco 8 ドーンピンク」(高橋書店)

レフト式の使用例。メモスペースが広いので、大きな図解やイラストを描くこともできる。「No.574 torinco 6 ローズウッド」(高橋書店)

挫折せず、子どもが楽しく手帳週間を続ける活用術

勉強にも役立つ手帳週間。ストレスにならず、楽しく続けるにはどうしたらいいでしょう。

【子どもが挫折しにくい手帳の活用術3】

1.書くことを決める

「手帳が使いこなせない……」原因に多いのが「何を書いたらいいのかわからない」問題。細々と書きすぎても見にくいですし、書くこと自体がプレッシャーになってしまいます。

宿題やワークの予定や1日の感想をひとことなど、書くことをある程度決めたほうが続けやすいです。

2.書く時と置き場所を決める

朝/帰宅後/寝る前など、手帳を見たり記入したりする時間をある程度決めておくと、毎日の習慣にしやすくなります。朝にその日の予定について考え、夜はふりかえりをすることで1日のメリハリにも。

子どもの手帳は持ち歩かずに学習机の上やリビングの学習コーナーなど定位置を決め、文具といっしょに置いておくのがおすすめです。「書こうと思ったのに見つからない!」が防げます。

3.スタンプやシールを活用

手帳に使えるシールやスタンプも数多く発売されています。スタンプは押す楽しさがあるだけでなく、書くスペースの区切り作りなどにも活用できます。

吉田さん宅では朝その日のタスク(ワークなど)のリストを渡し、娘さんが自分で手帳に記入しています。「朝、手帳を見て1日の予定を確認することは、ぜひ子どものうちから持ってほしい習慣です」(吉田さん)。

まとめ & 実践 TIPS

「子どもの時間管理スキル向上」「持ち歩かなくてもいい」などを意識すると、手帳の選び方も変わりそうですね。スケジュールはスマホで管理できるし……と手帳を使っていない保護者のかたも、子どもといっしょに使い始めてもいいかもしれません。

執筆/樋口かおる