旧ジャニーズ事務所(スマイルアップ)の所属タレントを起用した商品キャンペーンについて、久光製薬(東京本社・千代田区)が性加害の問題をうけて起用を取りやめた。

その後、同社の対応をめぐり、商品を購入した応募者らがXで批判の声をあげている。「詐欺」や「景品表示法違反」などの指摘がなされ、11月1日にはXでトレンド入りした。

批判をうけた久光製薬が取材に応じ、返金希望者に対応しない姿勢を説明した。何があったのか。

●湿布「フェイタス」に起用された「しげひー」コンビ

炎上したのは同社の経皮鎮痛消炎テープ剤『フェイタス』のキャンペーンだ。今年4月から「WEST.」(旧ジャニーズWEST)の重岡大毅さんと、「Snow Man」の岩本照さんをCMキャラクターに起用した。その一環として、商品購入プレゼントキャンペーンを実施していた。

重岡さんと岩本さんの2ショットQUOカード(496円分)が496人に当たるものだったが、そのさなか、旧ジャニーズ事務所が性加害を謝罪した会見などの対応をうけて、同社は所属タレントを起用したCMなどの起用を順次とりやめていった。

10月末からXが炎上したのは、当選者への通知のなかで、重岡さんたちのデザインから商品パッケージデザインのQUOカードへの変更を知らせたことにある。応募者らは「頑張っていっぱい買って応募したのに」などの不満を噴出させて、「詐欺」などと批判の声を一斉にあげた。

なかには、応募に費やした商品購入分の返金をもとめられないかとする要望もあった。

同社は11月1日、弁護士ドットコムニュースの取材にコメントを寄せた。

●デザイン変更の決定背景は

デザイン変更の背景はジャニーズ事務所の問題にあることを改めて説明した。

「当社は、人権尊重についての基本的な考え方を規定した当社の企業憲章に則り、性加害はもとよりいかなるハラスメントも容認いたしません。

旧ジャニーズ事務所の不祥事に対し、今後同事務所の新経営陣が講じる再発防止策が当社の納得いくものでなければ、現在のタレント契約は期間満了をもって終了し、新たな契約も締結しないとの方針です。

これに伴い、旧ジャニーズ事務所の所属タレントを起用したCM活動を含む全ての販促活動も中止しておりますので、本キャンペーンのQUOカードデザインも同事務所に所属するタレントは使用しないデザインに変更させていただきました」

詐欺や景品表示法違反といった批判には、「理解をもとめる」としている。

「当社は旧ジャニーズ事務所の所属タレントを起用したCM活動を含む全ての販促活動を中止しておりますので、本キャンペーンのQUOカードデザインも同事務所に所属するタレントは使用しないデザインに変更させていただきました。

本件につきましては、当社でも当選告知ギリギリまで慎重かつ応募されたお客さまのご意向にも配慮し検討しており、その結果、今回の対応となりました。

ご当選されたお客様の中には当初デザインのQUOカードを楽しみにしておられたお客様も多くいらっしゃると思いますが、何卒ご理解いただきますようお願い申し上げます」

●「デザイン変更に伴う保証はない」(久光製薬)

今回の久光製薬の対応に不服がある応募者が返金をもとめた場合などの対応についても聞いたところ、次のように答えた。

「QUOカードデザイン変更に伴う保証はございません。当社方針を何卒ご理解いただきますようお願い申し上げます」

過去には、吉野家の牛丼を食べて「ネーム入り丼ぶり」がプレゼントされるキャンペーンのルールが変更されたにもかかわらず告知されなかったことで、同じような批判がなされた。