俳優の東出昌大さんと、若手女優の唐田えりかさんの不倫を「週刊文春」(1月23日発売号)が報じて以後、出演していたCMの契約解除など、影響は日に日に広がっている。

東出さんの妻は、女優の杏さんだ。「理想の夫婦」「好きな夫婦」ランキングでも常連の夫婦だったからこそ、東出さんの不倫は、爽やかなイメージとのギャップの大きさもあって、過剰とも言える反発を招いたのだろうか。

中でも、子育て中の女性たちからの東出さんに対する怒りは、まるで自分自身が当事者であるかのような強さだった。

「本当に育児をしている人は不倫をする時間も体力もありません」(女性会社員・33歳・子ども2歳)

「週刊文春の記事を読んで、東出さんのモラハラ&不倫で、とんでもない人だと確信しました。離婚前提ではなく『再構築のための別居』と勘違いしていることからも、自分は悪くないと心の中では思っているのでは」(育休中の女性会社員・20代・子ども9カ月)

「3人の乳児・幼児をワンオペ……。考えただけで辛いです。3人のお子さんが大きくなった時に、どんな風に感じるのか。杏ちゃんは今からその時を心配してるだろうなと可哀想で、これからを応援したいです」(女性会社員・38歳・子ども3歳)

「週刊文春」の報道によれば、不倫は双子の誕生後、杏さんの第三子妊娠中に始まったとされる。妊娠中の妻が双子の育児で大変な時期に、夫が女性関係にうつつを抜かしていたのだから、その大変さを容易に想像できる女性たちが、我がことのように怒るのも致し方ないのかもしれない。

●「不倫は犯罪ではない」

自宅には戻れず、夫婦関係の行方も不透明。さらには、テレビの前の視聴者たちにも愛想を尽かされてしまっているーー。四面楚歌の東出さんだが、「罪を犯したわけでもないのだから、本来は夫婦間の問題。事情を知らない周りが報道だけをもとに、ガーガー言い過ぎるのもおかしい」(男性会社員・39・子ども7カ月)という同情的な声もあがる。

著名人の不倫バッシングが始まると、必ず上がるのが「不倫は犯罪ではない」という論点だ。弁護士は次のように解説する。

「不倫は民法上の不法行為にあたり、配偶者から慰謝料を請求されることがあります。あくまで、民事上の責任であって、刑法上の犯罪とは異なります。かつては、日本でも不倫を処罰する『姦通罪』という罪が定められていましたが、現在の日本の法律で、不倫に刑事罰を加える規定は存在しません」(「法律事務所あすか」冨本和男弁護士)

●「プロ失格」「私生活に気をつけるのは当然」

有名人の私生活での問題について「当時者でもない人が批判するのはおかしい」という意見には、確かに一理ありそうだ。一方で、業界の関係者からはこんな声も聞かれる。

「東出さんの人気を支えていたのは、人気女優の夫、3児の父親という私生活の良いイメージだったはずです。私生活を含めた人気だったわけで、それを易々と裏切ったのは、プロとして失格です。特に東出ファンの中心は中高年女性。彼女たちが一番嫌う不倫、それも妻の妊娠中の不倫は一番やってはいけなかった」(芸能記者)

「『最近の不倫バッシングは異常』という声も上がりますが、本当にそうでしょうか。1990年代に入ってからも『不倫は文化』と言ったとして男性の人気タレントが総スカンをくらったことも。CMに出ることは、商品や企業の看板を背負うこと。私生活に気をつけるのは当然のことではないですか」(大手広告代理店社員)

私生活のトラブルで責任を問われるのは、芸能人に限らない。職場不倫が「社内秩序を乱した」として懲戒処分の対象となることもあるし、公の場で「浮気は男の甲斐性」とでも言おうものなら、ひんしゅくを買う時代だ。

不倫が当事者の近くにいる人々に深い傷を残すことも確かだろう。しかし社会はそれにどこまで「罰」を加えて良いのだろうか。