公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは3月27日、全国一斉休校要請など新型コロナウイルス対策がとられる中、子どもたちが何を感じているのかを明らかにするために実施した緊急アンケートの結果(速報版)を公表した。

アンケートでは、子どもが現在置かれている状況について十分な説明を受けておらず、置き去りにされがちであることに対する不安、不満を抱いている回答が少なくなかったという。

川上園子さん(セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン国内事業部部長)は、「親や養育者を対象にしたアンケートはあったと思うが、全国規模で多くの子どもたちの声をアンケートで集めた調査は今回が初めてではないか」と語った。

●小学1年生「みんなといつ会えるのか心配」

アンケートの調査対象は全国の小学生以上の子ども(18歳くらいまで)で、回収期間は2020年3月17日〜22日、有効回答数は961件だったという。子どもたちが現在の状態・気持ち等をそのまま記述できるよう自由回答式を採用した。

たとえば、「困っていること・心配なこと・気になっていること」という質問に対しては、

「みんなといつ会えるのか心配」(小1・兵庫県)
「外に遊びにいけないので、つまらない」(小3・広島県)
「親に友達と極力会わないよう言われている中、普通に遊んでいる子がいる。学校が始まったら遊んでいた子たちだけ仲良くなり、自分が孤独を感じるのじゃないかと不安」(中1・神奈川県)
「他の人はどんな勉強をしているのか。自分の勉強方法が良いのかどうかわからず心配」(中2・宮城県)

といった回答があり、休校中の子どもたちの過ごし方や学習状況は、家族の状況、近隣に住む友人の有無など家庭内外のリソースなどで大きく異なることが示されていたという。

また、「学校再開など新型コロナウイルス対応策に関する要望」という質問に対しては、

「(トイレットペーパーなど)不足しているものを何とかしてほしい」(小3・長崎県)
「入学後、安心して通学や学校生活がおくれるよう、色々な援助を考えてほしい」(小6・高知県)
「休んだ分の授業などをどのように補填するつもりか教えてほしい」(高1・鹿児島県)
「先生には個人面談してほしい。なんか学校がこわいから」(高2・北海道)

など、心配や不安があるなかで学校生活へ戻ることについて多くの意見・要望が示されていたという。

これまで経験したことのない事態に直面している子どもたちの「安心・安全」を確保することは極めて重要だ。

赤坂美幸さん(同国内事業部プログラムマネージャー)は、「ストレスに対する反応は、大人と子どもとでは異なる。大人は、いつもと異なる生活の中で子どもが見せる反応・行動に関する情報を事前に把握したうえで、子どもに寄り添うことが重要だ」と話す。

●「弱い立場におかれた子どもたちの支援を手厚くしたい」

セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは、今回のアンケート結果を踏まえ、「子どもたちへの適切な情報提供」、「学校再開に際する、各学校現場の取り組みに合わせた国の支援」などを政府に要望している。

川上さんは、今回のアンケートの課題について、「緊急かつ短期間の呼びかけだったため、障害・慢性疾患を持つ子どもや社会的養護において暮らす子どもなど、特に弱い立場におかれた子どもたちの声を丁寧に拾うことができなかった」という。

「緊急事態下では、特に弱い立場におかれた子どもたちの対応は後回しにされがちだが、こういった子どもたちへの支援は極めて重要。今後の対策の中で手厚い支援をしてもらえるよう、あらためて政府に対して求めていきたい」(川上さん)