安倍晋三元首相の銃撃事件で、逮捕された被疑者が、新興宗教の熱心な信者を親にもつ「宗教2世」だったとして注目が集まっています。

自身が信仰を望まなくても、幼少期から宗教活動を強制させられる「宗教2世」。子どもへの宗教活動の強制を禁止する法整備を求めるオンライン署名活動も始まっています。

こうした中で、弁護士ドットコムが一般会員1108名を対象に、宗教トラブルに関するアンケートをおこなったところ、2割が宗教トラブル経験について「ある」と回答し、半数弱が2000年以降にトラブルが始まったという結果になりました。

●宗教トラブル経験、「ある」が2割

調査は2022年7月27日〜2022年8月2日、弁護士ドットコム一般会員を対象にウェブアンケートを実施。1108名から回答が得られました。

自身もしくは家族・親族が新興宗教に入会している(していた)ことで、トラブルに遭ったことがあるか尋ねたところ、回答者の2割が「ある」と回答しました。

●半数弱が2000年以降にトラブル

トラブルが始まった時期は、「2000年代」が23.8%と最も多く、「1990年代」が23.4%、「1980年代」が18.7%と続きました。新興宗教をめぐるトラブルは1990年代に大きく注目されましたが、2000年以降も引き続きトラブルが起きていることがわかりました。

●「度重なるお布施の要求によって破産」「父は自殺」

具体的にトラブルの内容を尋ねたところ(複数回答可)、最も多かったのは「入会・脱会に関するトラブル」(45.1%)、次いで「お金に関するトラブル」(40.9%)でした。

「トラブルに遭ったことがある」と答えた人に、具体的なトラブルの内容を尋ねました。親から信仰を強要された宗教2世や信仰熱心なパートナーとのトラブルが寄せられました。

・「(子どもの頃に)インフルエンザにかかってしんどかった時、両親が礼拝や奉仕を優先し、私は家に置き去りにされてつらかった。高校卒業後に一人暮らしを始めてから今まで、両親とは絶縁状態」(40代女性、1980年代からトラブル)

・「度重なるお布施の要求によって我が家も破産した。しかし、信者であった母はそれでも信じることをやめずに信じ続け、最終的に父は自殺している。こういったことがないよう、今後、宗教2世は成人するまで宗教に入会してはいけないなどの法整備を進める必要がある」(10代男性、2010年代からトラブル)

・「自分のテストの点が良かったり表彰されたり、受験に合格すると『信仰心が強かったからだね』と言われた。神様の力もあったかもしれないが、自分もかなりの努力をしたことを全否定されたように感じた」(40代女性、1990年代からトラブル)

・「元夫が宗教信者。事故やケガをした私に『入信しないからだ』としつこく勧誘したり、選挙の時期になると強引に投票所へ連れて行かれ『この人の名前を書け』としつこく言われた。生活の一部に宗教があり、子どもまで入信させようとしていたこと、人生の方向性が違うことなどから、嫌悪感を抱いてしまい離婚に至った」(40代女性、2010年代からトラブル)